不安とは?
不安とは「心配に思う」ことや「恐怖を感じる」ことです。
不安は誰もが多かれ少なかれ経験したことがあるものと思いますが、それが重篤な場合は「不安障害」として医学的な介入が必要になると考えられます。
具体的には随伴症状を伴い持続的・反復して日常生活に影響を与える場合は治療・対応が必要でしょう。
そして不安に伴う症状は以下のように3種類が考えられます。
解説
主観的な不安
文字通り、その人自身が感じる不安です。
主観的不安はその人にとって軽視できないものでしょうが、正当な理由がある主観的不安は解消・治療の対象にはなりません。
例としては震災など被災後に伴う強い不安は、ある意味で「不安になって当然」と言えます。
このような状況で「不安を感じてはいけない」とするのは不適切と言えるでしょう。
後述する生理的な反応や行動面に気をつけながら、どちらかと言えば不安をマネジメントしていく必要があります。
また、適度な主観的不安は適切な対応を促進させる働きもあります。
不安だから備える、準備をするといった行動はその典型と言えます。
生理的な反応
生理的な反応とは、動悸、発汗、呼吸困難、振戦、胃腸症状などを指します。
不安に対する治療・アプローチにおいては生理的な反応の有無・状況の把握は重要です。
基本的には不安が急激に生じた場合、それを無理矢理止めようとするのは好ましくありません。
しかしながら過呼吸など生理的反応が重篤・危険な場合は医師や看護師の判断が必要でしょう。
行動面
行動面としては回避行動や強迫行為などが挙げられます。
生理的な反応と同様、行動面の把握も治療には重要です。
不安障害では生理的反応・行動面の様々な組み合わせによって多様な不安の種類が生じます。
以下で不安のタイプ(類型)を見ていきます。
不安の類型(タイプ分類)
参考資料
金吉晴(2013)『不安障害』(一般社団法人 日本内科学会)2025年9月7日閲覧
