発達障害の子供との接し方
一口に「発達障害」と言ってもその様相は様々です。
しかし「発達障害児との接し方」ということを考える場合、そういったことを検索する場合、
発達障害児の問題行動にどう対応したらいいか。
発達障害児とうまくコミュニケーションがとれないがどうしたらいいか。
といったことが背景にあるのではないでしょうか。
発達障害児への接し方としては、ABA(応用行動分析)に基づいた接し方や声掛けが有効ではと考えます。
解説
ABA(応用行動分析)とは?
ABA(応用行動分析)とは、その人のその行動を「増やしたり」「減らしたり」するには、どういうことを設定すればいいかと分析することです。
例えば「貯金をするなら毎月初めに貯金する額を差し引きましょう。『月末に余った分を貯金する』では、ついつい使ってしまってお金は残りません」という考え方があります。
お金のやりくりについてよく挙がる考え方です。
これも応用行動分析と言えば応用行動分析です。
つまり、「人はついついお金を使ってしまう」という心理を想定して「先に貯金額を差し引く」という方法論で人の意識の弱さをカバーしています。
「頑張って貯金しましょう」という精神論・根性論ではないわけです。
このように、精神論・根性論ではなく、人間の心理や認知力を配慮し自然と行動を促させる仕組みを考えるのがABA(応用行動分析)です。
教育現場におけるABA
教育現場におけるABA(応用行動分析)の活用は多岐にわたりますが、その中でもオーソドックスなものが「褒め方」に関するABAではないでしょうか。
例えば授業中椅子にじっと座っていられない子がいます。
この子に「ちゃんとしていなさい!」と叱り、けれど子供は一向に改善する様子が見られない。
学校現場でよくある光景なのではないでしょうか。
このとき「ちゃんと座れない」→「叱る」という構図ができています。
しかしながら、「ちゃんと座れない」と言っても、10分間の1分くらいは、ちゃんと座っていることもあるかもしれません。
こういったときに、座れていない9分間を叱るのではなく、ちゃんと座れた1分間を褒めてあげると、そちらのほうがちゃんと座る習慣がつくことがあります。
これはABAにおける、望ましい行動を促し増やす「強化」という手技です。
褒めてその行動を増やすことで、相対的に望ましくない行動(じっとしていない・席から立つ)を減らしていきます。