子供の成長や状況を把握する発達検査。
発達検査は知能指数がわかる知能検査が最も有名ですが、
他にも細分化されいろいろあります。
運動発達の検査や手先の器用さ、視覚能力、言語能力、感覚の特徴。
いろいろな発達検査があり実施の仕方も難易度も様々です。
今日は発達検査の難易度について考えます。
発達検査に限らず検査はなんでもそうですが、
検査の実施→結果の解釈という過程の両方が正しくできないといけません。
検査の実施はマニュアルを正しく読み、実際にやってみること。
結果の解釈はその検査の意図を正しく理解する。
結果に指数が伴う場合は統計的知識を入れるなどが必要です。
補足記事:知能指数(IQ)の理解において重要な「平均」と「標準偏差」とは?
発達検査の多くは子供に課題を提示しそれを解いてもらうことで評価します。
検査において問題の出し方、
つまり教示の仕方が複雑か簡単かは検査実施の難易度に直接影響します。
検査によって問題の出し方がざっくりとしか決まっていないものもあれば、
一言一句提示の仕方が指定されているものもあります。
例えば問題文を一回しか言ってはいけないもの。
何回でも言っていいもの。
検査全体において共通している場合もあれば、
この問題だけ繰り返して言ってはいけないと形式が混合している場合もあります。
解答時間に制限時間がある検査も実施の難易度を上げます。
制限時間がある場合、検査者は
・問題を出す
・解答を観察する
・時間を測る
の3つのことを同時にしないといけなくなります。
これはなかなか難しいことで、
子供が飽きないようにテキパキ進めるにはそれなりの検査者の経験と熟達が必要になります。
選択肢から選んでもらう形式は実施が簡単です。
問題は、正解が一つではないような検査。
子供は必ずと言っていいほど微妙な解答をしてくるものです。
それが一問一答形式ならまだいいでしょう。
「判断に迷うけれど、とりあえず内容を書き留めてあとでマニュアルの解答例を見ながら検討しよう」とできるからです。
しかし検査は一問一答形式だけではありません。
「正解ならOK、不正解なら問題2へ進む」など解答によって検査の進め方自体が変わる検査があるからです。
答えに幅がある検査を実施する上では、
いろいろな答えに対応できるようマニュアルを熟知することと、
その場で的確にすばやく判断するための経験と自信が必要です。
検査結果の算出は単に問題が何個正解で何点かというばかりではありません。
統計処理がされている検査の場合は指数の算出などが必要になります。
その際は正誤の採点と指数の算出といった2段構成で結果を出す必要が出てきます。
慣れない検査を実施するのはなかなか緊張するものです。
教示を正確にする、採点は二重チェックするなどはどの検査においても重要でしょう。
検査はお子さんの教育方針を立てる際の重要な情報源になるのでぜひとも適切に実施し活用していきたいものです。
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