詳細に説明する力とは?
子供の言葉の発達を考える際の着眼点の1つとして、「詳細に説明する力」が挙げられます。
詳細に説明する力とは文字通り物事を順序立てて客観的に説明できる力のことです。
子供は5歳頃から、こういった詳細に説明する力が芽生え始めると考えられます。
解説
幼児期の会話の発達
子供の言葉の発達、とりわけ会話に着目した検査に「質問―応答関係検査」というものがあります。
この検査では定型発達における子供の発話特徴をいくつか取り上げており、そのうちの1つが「詳細な説明」をする力になります。
詳細な説明とは?
「詳細な説明」とは、物事の構成要素を網羅しながら全体的に詳しく述べることです。
「構成要素」とは文字通り、その物事を説明する上で必要となる主な要素のことです。
例えば「夜寝る前にすること」を説明する場合の構成要素は、「歯を磨く」「パジャマを着替える」「トイレに行く」などが考えられます。
「詳細な説明」では、構成要素をバランスよく含みながらそれぞれについて詳しく述べていきます。
一方で、構成要素が不足しているのに一部だけ詳しく述べる様子は「詳細な説明」より未熟な「冗長性(じょうちょうせい)」のある発話と言えます。
例えば「夜寝る前にすること」に対して「えっとね、歯ブラシに歯磨き粉をつけて、イチゴの味の歯磨き粉なの。それをちょっとつけて、つけすぎないようにして、磨くの。それで寝るの」のような発話は冗長と言えるでしょう。
歯磨きのことばかりに言及して他の構成要素が不足しているからです。
詳細な説明力の獲得
冗長性のある発話は3歳頃に見られ、この時期はまだ説明に対して構成要素が不足していることが多いです。
また一部を詳しく述べることもあるため話が不必要に長くなる場合もあります。
構成要素を網羅した「詳細な説明」は4~5歳頃に獲得していきます。
詳細に説明する力は、状況を想像する認知能力と、適切に文を連接させていく言語能力、情報を順序よく伝えようとする会話のルールの理解などが背景にあると考えられます。
幼児期の会話の特徴一覧
参考資料
『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧
『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧


