CARS(小児自閉症評定尺度)とは?
CARS(小児自閉症評定尺度)とは、主に小児において自閉症スペクトラム(ASD)の程度を評価するための検査です。
CARSはそのまま「カーズ」と読みます。
ASDの評価方法としては比較的行いやすい検査の1つです。
CARSの実施の仕方
CARSは自閉症のお子さんに直接ペーパーテストをするような検査ではありません。
専門スタッフがお子さんの状況を観察し、該当する項目にチェックする方式です。
項目は15個あり、お子さんの特性を専門家が記入し、各項目を正常・軽度・中度・重度の4段階で判断します。
また、それらの合計で対象のお子さんの自閉症の程度を判定できます。
4段階評価の判断基準はマニュアルに示されています。
しかしながら、かっちりとした課題を実施して評価するわけではなくその子の様子を観察して判断する場合がほとんどなので、CARSでの評価は評価者の知識や技量が少なからず必要になってきます。
結局のところ観察所見のまとめのような書式になるCARSですが、何のフォーマットもない状態でお子さん評価するよりは、CARSなどの評価項目を活用するほうが評価しやすく客観的です。
CARSで気をつけること
CARSはいちおう評価の合計点からそのお子さんが自閉症かどうかを判定することができます。
しかしながら自閉症か否かの判定はあくまで参考程度にとどめておくほうが無難です。
その子が発達障害か否かの診断は最終的には医師が行います。
検査や評価の数値だけで決まるものではありませんし、そういった診断の責任を医師以外が負っていいものでもありません。
まとめ
CARS(小児自閉症評定尺度)とは、主に小児において自閉症スペクトラム(ASD)の程度を評価するための検査です。
項目は15個あり、お子さんの特性を専門家が記入し、各項目を正常・軽度・中度・重度の4段階で判断します。
ASDの評価方法としては比較的行いやすい検査の1つです。
合計点で対象のお子さんの自閉症の有無や程度を判定できますが、これらはあくまで目安程度にとどめておいた方がいいでしょう。
お子さんに適切な支援を行うために、その子の特性を客観的な項目で評価するのがCARSの位置づけです。
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