ASSQ-Rとは?
「ASSQ-R」とは、自閉症スペクトラム障害の質問紙である「ASSQ」の日本語訳です。
ASSQは知的な遅れのない自閉症スペクトラム障害(ASD)について客観的に評価することができます。
ちなみにASSQは「高機能自閉症スペクトラム・スクリーニング質問紙」と表現されますが、ASSQ-Rについては「社会性・言語・行動・興味に関する質問紙」と表現されます。
解説
ASSQの翻訳
ASSQ-Rは海外の質問紙であるASSQをより自然な日本語で翻訳しています。
例えばASSQの翻訳試案では、以下のような翻訳があります。
「みんなから、ちょっと変わった「○○博士」と思われている。(例:カレンダーや時刻表を覚えてしまう)」
これに対し、ASSQ-Rは以下のように翻訳しています。
「みんなから、『○○博士』『○○教授』と思われている(例:カレンダー博士)」
このように内容自体は同じですがASSQ-RのほうがASSQの翻訳試案より自然でわかりやすい質問文となっています。
ASSQ-RとASSQの違い
ASSQ-RはASSQの日本語訳であるため、その性質や用途は変わりません。
質問項目の数やカットオフ、解釈の仕方なども同じです。
ただし同じ日本語でも、ASSQ-RとASSQの翻訳試案では先述のように微妙に表現が異なります。
評価に用いる場合はどちらの翻訳を用いているかを把握し混在しないよう気をつけましょう。
ASSQ-Rの実施と採点・解釈
ASSQ-Rは親あるいは教師が質問紙に回答していきます。
項目は27項目あり、「はい(2点)」「多少(1点)」「いいえ(0点)」の3段階で答えていきます。
質問項目はいくつかの領域で構成されており、点数の内訳もその子の評価の上で参考になるでしょう。
カットオフ値については親が回答したのか教師が回答したのかで異なります。
詳細についてはASSQと同様ですので、以下に示します。
ASSQとは?
参考資料
井伊智子・林恵津子・廣瀬由美子・東條吉邦(2003)『高機能自閉症スペクトラム・スクリーニング質問紙(ASSQ)について』(国立特別支援教育総合研究所)2025年3月15日閲覧