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遠城寺式乳幼児分析的発達検査とは?~小児発達スクリーニング~

公開日:2017年1月20日


 
 

遠城寺式乳幼児分析的発達検査とは?

「遠城寺式乳幼児分析的発達検査」とは、子供の全体的な発達を簡易的に評価する発達検査の1つです。

 九州大学の遠城寺氏が作成したことによりこの名前となっています。
 1960年に作成され、その後に1975年に改定されています。

 改定後は、「遠城寺式乳幼児分析的発達検査(九大小児科改定版)」とされています。

 
 
 

概要

位置付け

 遠城寺式乳幼児分析的発達検査は、子供の全体的な発達を簡易的に検査するスクリーニング検査的な立ち位置を取ります。

 簡易的で短時間で実施することが可能であるため広く普及しており、療育開始時の評価や他機関との情報共有などの際に便利な検査です。

 一方であくまで簡易的な検査であるため、遠城寺式乳幼児分析的発達検査だけで子供の評価が完結するかと言えば難しいでしょう。

 実際に発達の支援を行う場合は、その子の状況に合わせた掘り下げた評価が必要となります。

 
 

形式

 遠城寺式乳幼児分析的発達検査は運動や言葉や社会性などそれぞれの課題を実施あるいは観察所見にて評価していきます。

 各問題にはそれぞれ目安となる通過年齢が設けられているため、定型発達の目安を知るための資料としても有意義です。

 問題はいずれも日常生活場面で観察されやすいものが採用されています。
 この点も遠城寺式乳幼児分析的発達検査の特徴と言えるでしょう。

 
 

対象年齢

 遠城寺式乳幼児分析的発達検査は0歳~4歳8か月ほどの発達段階を網羅しています。

 ただし発達遅滞がある子への実施の場合はこの限りではありません。

 
 

所要時間

 遠城寺式乳幼児分析的発達検査はおおむね10~20分程度で実施することが可能でしょう。

 課題は実年齢相当から始め上限もあるため、効率的に課題を実施することができます。

 子供がどのくらい指示に従ってくれるかで所要時間は変わるでしょうが、いずれにせよ子供への負担が比較的少ない検査と言えます。

 
 
 

解説

遠城寺式の検査項目

 
 

遠城寺式の通過率

 
 

遠城寺式の実施方法と上限・下限

 
 

遠城寺式の結果の解釈とカットオフの見方

 
 
 

参考資料

『乳幼児健康診査の手引 改訂第5版 P95~124』(新潟県医師会)2018年11月29日検索

『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧

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