ITコラム

ドレミファソラシド♪ スイッチで音階を鳴らす

公開日:2017年1月20日

特別支援教育や脳性麻痺の方の療育現場において、
ピアノの鍵盤は押せないけれど楽器を鳴らしたいというケースがあります。

そのような場合の対応策として、スイッチに音階を割り当てる方法があります。
 
 
 
【スイッチに音階を割り当てる】
「ドレミファソラシド」と8つの音階があれば簡単な曲を弾いたりそれなりに音楽を楽しむことができるでしょう。

スイッチ1に「ド」、スイッチ2に「レ」といった具合に1つのスイッチに1つの音階を割り当てます。

合計8個と必要なスイッチの数は多くなりますが、
「ド」はAさん、「レ」はBさん、などのように複数名で分担しても音楽を楽しめるのはメリットです。
 
 
 
【音階を割り当てる方法】
スイッチに音階を割り当てる方法は2つあります。

一つはiPadなどのタブレットを使う方法
そしてもう一つはパソコンを使う方法です。
 
 
 
【タブレットで音階を割り当てる】
タブレットで最もシンプルな方法はiPadタッチャーを使う方法です。


図のようにします。

鍵盤で音が鳴らせるアプリはいろいろあります。
「ピアノ」などで検索すればたくさん出てくるでしょう。

鍵盤のアプリをインストールしたら起動。
任意の鍵盤にiPadタッチャーをくっつけます。
 
 

さらにこれを複数個つければ複数の音階が鳴らせます。

やり方は簡単ですが、
欠点は必要な道具が多いこと。

8つ音階を鳴らそうと思ったらiPadタッチャーが8個もいるのでなかなかたいへんです。
 
 
 
【パソコンで音階を割り当てる】
パソコンで音階を割り当てる方法は、
タブレットと比べると設定に少しコツが必要ですが
使う道具は少なく済みます。

手順としては、
パソコンのキーボードで音階を鳴らせるソフトを準備し、スイッチで割り当てます。
 
 
 
【必要な物】
必要な物は以下の通りです。

・パソコン
・スイッチ(必要な数だけ)
・できマウス

・鍵盤の音を出せるソフト
・JoyToKey

 
 
 
【パソコンで音階を鳴らす】
まずはパソコンで「ドレミファソラシド」を鳴らせるようにしましょう。

タブレットと同様、ソフトはいろいろあるのでなんでもいいです。

例として今回はソフトウェアMIDIキーボードを使ってみます。
 
 
 
【ソフトウェアMIDIキーボード】

ソフトウェアMIDIキーボードはキーボードやマウスにて楽器の音を出せるフリーソフトです。

フリーソフトなので無料で使えます。
インストール作業も必要なく、ダウンロードしたらファイルを解凍してすぐ使えます。

ピアノ以外にもいろいろな楽器の音を出せるのが魅力です。
 
 
 
【ダウンロードしてみる】
製作者のホームページに行きます。

ソフトウェアMIDIキーボード

ページ内のソフトウェアMIDIキーボード Ver2.60をダウンロードします。
 
 
 
【ソフトウェアMIDIキーボードを使う】

ダウンロードしたファイルを解凍すると、画像のようなファイルがあります。

キーボードのイラストがアイコンになっている「MidiKeyB」が本体です。
ダブルクリックして起動します。
 
 
 

鍵盤をクリックして音が鳴ります。
パソコンのキーボードを押しても音が鳴ります。
 
 
 
【スイッチに割り当てる】

できマウスとスイッチをパソコンに接続。
ソフトウェアMIDIキーボードを起動します。

スイッチはJoyToKeyで設定しましょう。
鳴らしたい音階のキーを、スイッチに割り当てます。

JoyToKeyをインストールする
JoyToKeyでスイッチにキーを割り当てる

 
 
 
【まとめ】
以上の手順でスイッチで「ドレミファソラシド」を鳴らすことができます。

通常のできマウスはスイッチを4個しか接続できませんが、
オプションのパーツを購入すれば最大12個接続できるので、「ドレミファソラシド」の8個にも対応できそうです。

これらを使えば、ピアノが弾けなくてもスイッチなどで音楽発表会ができます。
特別支援学校などで役に立ちそうです。
 
 
 
<補足記事>
・JoyToKeyの使い方
・できマウスとは?

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