心理学

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個別特性論とは?(心理学)|個性・性格の研究

公開日:2025年5月4日


 
 

個別特性論とは?

 個別特性論とは、人には他者と異なるいくつかの特性があり、それがその人の性格を形作っているという考え方です。

 個別特性論は、特性論における考え方の1つです。

 
 
 

解説

特性論とは?

 特性論とは、人の性格をいくつかの特性(特徴)で把握・分析しようとする考え方です。

 特性論と反対の立場を取る考え方として、「類型論」があります。

 類型論とは性格をタイプ分けし、「あなたは○○タイプ」のような形式で類型化していきます。

 これに対して特性論は、その人の中にもいろいろな特徴・要素があると考えて性格を分析します。
 つまりこういった特性の構成、組み合わせの妙がその人の性格を形作っていると考えます。

 そして特性論は人の特性をどのように考えるかでいくつかの立場(種類)があります。
 そのうちの1つが個別特性論です。

 
 

個別特性論による性格分析

 個別特性論は特性論の中でも、人の特性は他者と質的に異なるという立場を取ります。

 つまり大雑把に言うと、「人一人の中にも様々な特性が含まれているし、その一つ一つの特性も他者とは異なる」という考えです。

 このため個別特性論を突き詰めていくと、「人の個性は様々だから、統一された分類・要素で分析することはできない」という考えに行きつくかもしれません。

 ちなみに、このような個別特性論と違う立場を取るのが、「共通特性論」です。

 
 

性格分析の関係性

 以上を踏まえ、性格分析の分類・関係性を考えると以下のようになります。

【性格分析】ー【類型論】
      ー【特性論】ー【個別特性論】
            ー【共通特性論】

 人の性格を分析する上では、まずタイプ別に考える「類型論」と特徴の組合せで考える「特性論」があります。

 さらに特性論は、特性は他者と質的に異なるという立場を取る「個別特性論」と、特性自体は共通していてその強弱が個性を作ると考える「共通特性論」があります。

 
 
 

特性論について

 
 
 

参考資料

『発達障害者支援とアセスメントに関するガイドライン』(特定非営利活動法人 アスペ・エルデの会)2025年3月15日閲覧

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