個別特性論とは?
個別特性論とは、人には他者と異なるいくつかの特性があり、それがその人の性格を形作っているという考え方です。
個別特性論は、特性論における考え方の1つです。
解説
特性論とは?
特性論とは、人の性格をいくつかの特性(特徴)で把握・分析しようとする考え方です。
特性論と反対の立場を取る考え方として、「類型論」があります。
類型論とは性格をタイプ分けし、「あなたは○○タイプ」のような形式で類型化していきます。
これに対して特性論は、その人の中にもいろいろな特徴・要素があると考えて性格を分析します。
つまりこういった特性の構成、組み合わせの妙がその人の性格を形作っていると考えます。
そして特性論は人の特性をどのように考えるかでいくつかの立場(種類)があります。
そのうちの1つが個別特性論です。
個別特性論による性格分析
個別特性論は特性論の中でも、人の特性は他者と質的に異なるという立場を取ります。
つまり大雑把に言うと、「人一人の中にも様々な特性が含まれているし、その一つ一つの特性も他者とは異なる」という考えです。
このため個別特性論を突き詰めていくと、「人の個性は様々だから、統一された分類・要素で分析することはできない」という考えに行きつくかもしれません。
ちなみに、このような個別特性論と違う立場を取るのが、「共通特性論」です。
性格分析の関係性
以上を踏まえ、性格分析の分類・関係性を考えると以下のようになります。
【性格分析】ー【類型論】
ー【特性論】ー【個別特性論】
ー【共通特性論】
人の性格を分析する上では、まずタイプ別に考える「類型論」と特徴の組合せで考える「特性論」があります。
さらに特性論は、特性は他者と質的に異なるという立場を取る「個別特性論」と、特性自体は共通していてその強弱が個性を作ると考える「共通特性論」があります。
特性論について
参考資料
『発達障害者支援とアセスメントに関するガイドライン』(特定非営利活動法人 アスペ・エルデの会)2025年3月15日閲覧