ライト課題とは?
ライト課題とは、実行機能をみる課題の1つです。
実行機能における反応の抑制能力に関する課題です。
解説
ライト課題の内容
ライト課題では、スクリーンが青いときは手元のボールを掴み、赤いときはボールを掴まないようにします。
スクリーンが青と赤でランダムに呈示されると、人によっては「ついつい」赤いときにボールを掴んでしまう場合があります。
ルールに従い適切にボールを掴む、あるいは掴まないという自分自身をコントロールする力が問われます。
ライト課題の示唆
ライト課題は一般的に5歳前後で課題を通過できるようになると考えられています。
3歳頃までは赤いときでもついついボールを掴んでしまう傾向が見られます。
しかし認知機能、とりわけ実行機能の発達に従い5歳前後には刺激をうまく抑制・コントロールできるようになっていきます。
このためライト課題は幼児期の実行機能の発達を客観的に見る課題の1つと言えます。
ライト課題と類似し、しかしより詳細に反応を評価できるものの1つに「GO/NO-GO課題」というものがあります。
GO/NO-GO課題は1回目の教示と逆の反応をしないといけない「逆転分化段階」が組み込まれているため、その子の実行機能をより細かく評価できます。
GO/NO-GO課題とは?
参考資料
『実行機能の初期発達,脳内機構およびその支援』(心理学評論刊行会)2021年11月6日検索
『ワーキングメモリトレーニングと流動性知能』(日本心理学会)2022年8月6日検索
『幼児期の非認知能力と実行機能の関連における研究の現状と課題』(北海道教育大学学術リポジトリ)2022年12月25日閲覧
『質の高い遊びとは何か?』(一般社団法人 日本保育学会)2022年12月25日閲覧
『新しい学習指導要領等が目指す姿(教育課程企画特別部会 論点整理)』(文部科学省)2022年12月25日閲覧
『幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会(第2回)配付資料 第1回会議の主な意見等の整理』(文部科学省)2022年12月25日閲覧