三数詞の復唱ができるのは何歳から?
3数詞の復唱ができるのは3~4歳頃からと考えられます。
ここで言う「3数詞の復唱」とは、指導者が「2,8,5」などランダムに数字を3つ言い、同じように「2,8,5」と言ってもらうような課題を指します。
解説
3数詞の復唱ができる時期
子供の発達を客観的に評価する方法の1つに、認知・言語促進プログラム(NCプログラム)というものがあります。
子供の発達を言葉や運動など幅広く、しかし要点を押さえて評価できる方法の1つです。
これによると、3数詞の復唱課題について3回中1回ほどできることは3~4歳頃の課題と位置付けられています。
3~4歳頃は3語文など多語文での表現も出てくる時期です。
復唱課題においても3つの数詞、つまり3つの情報を保持できることができつつある背景が読み取れます。
数詞の復唱課題のポイント
数詞の復唱課題は、子供の聴覚的な記銘力を見る課題と言えます。
つまり耳で聞いて(それを一時的に)覚える力を見る課題と言えます。
数詞の復唱課題の出題に際しては、いくつかのポイントがあります。
1つ目は、数詞の復唱課題は呈示は1回ずつであることが多いです。
復唱課題、特に短期的な聴覚記銘力を見る場合は1回の提示で覚えることができるかどうかを見ることが多いです。
2つ目は、数詞の提示は早すぎず遅すぎず一定のスピードで行います。
「7,1,6」のように3つの数詞を提示するときは、1つ目・2つ目・3つ目の数詞の提示を1秒ほど空けるといいでしょう。
3数詞の復唱課題は3つの情報の保持できるかを見ます。
このため早すぎる提示は情報がまとまってしまい課題の意図を失くしてしまうからです。
3つ目は、用いる数詞はランダムにします。
例えば「5,2,8」のように提示します。
「1,2,3」や「5,4,3」など順番通り・規則性のある並びでは意味が伴い覚えやすくなってしまいます。
これでは先程と同様に情報がまとまってしまい課題の意図を失くしてしまいます。
復唱能力の発達
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧