「わからない」と言えるのはいつから?
子供がわからないことを「わからない」「知らない」など言葉で伝えることができるようになるのは何歳頃からなのでしょうか。
わからないことを「わからない」と言えるのは、目安としては2歳後半くらいから見られます。
これは子供の言葉の発達および会話(コミュニケーション)の発達において重要な要素の1つです。
解説
「わからない」と言えることの大切さ
わからないことや知らないことに対して、「わからない」と言えることは大切な言葉の力です。
「わからない」と意思表明できることは、自分が知らない話題であっても会話を継続しようするコミュニケーション面の発達でもあるからです。
子供達の中には、「わからない」ということが言えず黙ってしまったりその結果として不機嫌になってしまう子がいます。
「今日は保育園で何をしたの?」という親の質問に対して、たとえ言えなくても「知らない」「わからない」「忘れた」など何からしら反応を返してくれれば同じ話題で会話を続けることができます。
しかし黙ったりその結果として不機嫌になったり、別の話を勝手に始めたりしては言葉のキャッチボールが成立しません。
相手の質問に対して答えることができればそれに越したことはありませんが、「わからない」と言えるようになることも大切な言葉の発達と言えます。
質問に対して答える力の発達
幼児期の言葉の発達を見る検査、とりわけ口頭での質問に対して口頭で答える力を見る言語検査に「質問―応答関係検査」があります。
質問応答関係検査は、幼児期の会話能力を評価する検査の1つと言えます。
この検査によると、子供がわからないことに対して「わからない」と言えるのは2歳後半頃から見られる反応と考えられています。
2歳~3歳頃は、人と会話をする上での大前提となる、「会話を続ける」という概念が芽生える時期と言えるでしょう。
幼児の会話でよくある特徴の一覧
参考資料
『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧
『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧