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4数詞の復唱は何歳から?|子供の言葉の発達

公開日:2024年12月21日


 
 

四数詞の復唱ができるのは何歳から?

 4数詞の復唱ができはじめるのは4~5歳頃と考えられます。

 ここで言う「4数詞の復唱」とは、指導者が「2,8,1,6」などランダムに数字を4つ言い、同じように「2,8,1,6」と言ってもらうような課題を指します。

 
 
 

解説

4数詞の復唱ができる時期

 子供の発達を見る検査に、遠城寺式乳幼児分析的発達検査というものがあります。
 子供の発達を簡易的ではありますが全体的に見ることができる、専門機関でもよく使われている検査です。

 これによると、4数詞の復唱課題について3つ出題し2つほど正答できるのは4歳0か月から4歳4か月頃の発達に位置付けられています。

 また、子供の言葉や運動の発達を評価する認知・言語促進プログラム(NCプログラム)においては、4数詞の復唱は4~5歳台の発達課題に位置付けられています。

 このように4数詞ほどの復唱能力は、定型発達においておおむね4歳台に獲得されていくと考えられます。

 
 

数詞の復唱課題のポイント

 数詞の復唱課題は、子供の聴覚的な記銘力を見る課題と言えます。

 つまり耳で聞いて(それを一時的に)覚える力を見る課題と言えます。

 数詞の復唱課題の出題に際しては、いくつかのポイントがあります。

 1つ目は、数詞の復唱課題は呈示は1回ずつであることが多いです。
 復唱課題、特に短期的な聴覚記銘力を見る場合は1回の提示で覚えることができるかどうかを見ることが多いです。

 2つ目は、数詞の提示は早すぎず遅すぎず一定のスピードで行います。
 「7,1,6,4」のように3つの数詞を提示するときは、1つ目・2つ目・3つ目・4つ目の数詞の提示を1秒ほど空けるといいでしょう。

 4数詞の復唱課題は4つの情報の保持できるかを見ます。
 このため早すぎる提示は情報がまとまってしまい課題の意図を失くしてしまうからです。

 3つ目は、用いる数詞はランダムにします。
 例えば「7,1,6,4」のように提示します。

 「1,2,3,4」や「5,4,3,2」など順番通り・規則性のある並びでは意味が伴い覚えやすくなってしまいます。
 これでは先程と同様に情報がまとまってしまい課題の意図を失くしてしまうでしょう。

 
 
 

復唱能力の発達

 
 
 

参考資料

『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧

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