愛着障害における道徳・倫理面の特徴・傾向
愛着障害の子供は、自身が社会に参加できない、あるいは反社会的な存在である感覚を持っているケースがあります。
つまり自分に対してネガティブな感情を持っており、そういった道徳的・倫理的価値観がしばしば言動に現れます。
解説
愛着障害の概要
反応性愛着障害(RAD)とは、愛着形成が困難だったことが原因で生じる症候群です。
愛着とはアタッチメントとも呼ばれ、「母子の相互交渉による情緒的な絆」を指します。
つまり反応性愛着障害は、適切な時期に愛情のある信頼関係を親子で築けなかった際に生じると考えられます。
信頼のある安定した関係性を経験できなかったことは、自分や他人に対する不安定でネガティブな関係・価値観の背景となってしまいます。
反応性愛着障害は他人に無関心な「抑制型」と、他人と距離が近すぎる「脱抑制型」があります。
抑制型は自閉症スペクトラム障害(ASD)に、脱抑制型は注意欠如多動性障害(ADHD)に症状が酷似しており、現場では鑑別診断が重要となります。
特徴的な症状
愛着障害の子供における道徳・倫理面の特徴、傾向としては以下のようなものが考えられます。
- 自分を悪い子だと思っている。
- 愛することができないと思っている。
- 有名な悪人や犯罪に憧れる。
- (アメリカのような文化圏の場合)自画像を描かせると悪魔の図を描く。
- 後悔や自責の念がなく、自分を社会の規範の外にいる存在だと思っている。
傾向の解釈
以上のように反応性愛着障害の子供は(全員が必ずそうとは言い切れませんが)孤独感や疎外感を感じているケースが見られます。
反応性愛着障害は「反抗挑戦性障害」や行為障害(要するに非行)に移行するケースも多く、そういった予後の観点からも十分な支援が必要です。
反応性愛着障害とは
参考資料
『発達障害者支援とアセスメントに関するガイドライン』(特定非営利活動法人 アスペ・エルデの会)2025年3月15日閲覧


