子供と見る、あるいは子供に見せることを想定した検閲的レビューです。
適宜ネタバレも含みますのでご了承ください。
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「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」は子供に見せても大丈夫か?
アニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」は、親が勧めて子供に見せるには不向きな作品ではと考えます。
元々ライトノベルが原作である本アニメは、大人も感動できるアニメとして人気で作品自体のクオリティーは高いと思います。
しかし性的な表現が多々あり子供に見せるには気まずい作品です。
ちなみにタイトルの「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」は、古典SF小説である「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を意識しているのではと考えられます。
そのため普段本を読む人からすると少し知的な要素も感じるネーミングですが、知らない人からするとずいぶん「いかがわしい」タイトルに感じるでしょう。
キャッチーなタイトルともとれますが、万人向けという観点からいうと名前で損をしている作品とも言えます。
表現や描写の解説
性的な表現
- ヒロインが主人公のモチベーションを上げるためバニーガールの格好をするなど、明らかに性を意識した描写があります
- 「童貞」「処女」といった性的な語彙が使われます
- 思春期の体の成長に対する戸惑いを描いたストーリー展開があります
- ヒロインにからかわれて喜ぶ主人公といった性癖に関わる描写が見られます
露骨な肌の露出や、性行為自体のシーンはありません。
しかし子供に見せる場合に誤魔化しがきかない程度には性的な表現が見られます。
暴力的な表現
- 主人公が上級生と殴り合うシーンがあります
- 出血シーンや切り傷が生じるシーンがあります
「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」は主に思春期の葛藤や心の在り方をSF要素を交えながら描きます。
そのため暴力的な描写は少ないです。
心の状態が身体的な傷となって表れる演出があり、血を流すシーンがありますがそこまでグロテスクなものではありません。
反社会的な表現
- SNSなどによる陰湿ないじめの回想シーンがあります
- 未成年がホテルに泊まるシーンがあります
主人公達は誤解から周囲に避けられたりいじめを受ける展開がありますが、具体的な描写は詳しくは描かれません。
言語・思想関連の表現
登場人物の一人が記憶喪失になり、以前とは異なった人格を持つ展開があります。
記憶が戻ることは記憶喪失後の人格が消滅することであり、自分という存在は何かという哲学的なことを考える展開があります。