発達障害児の社会性の弱さ
発達障害あるいは自閉症スペクトラム障害(ASD)児・者は、しばしば社会性の弱さを呈する場合があります。
例えば集団活動への苦手意識があったり、そもそも他者との関りを好まないなどです。
以下、発達障害児の社会性について、事例も交えながら見ていきます。
解説
自閉症スペクトラム障害児の運動の不器用さ
脳の非進行性の機能障害が推定される発達障害児者は、体性感覚系の異常さを伴うケースがあり、これにより運動面の不器用さを呈する場合があります。
あるいは、発達性協調運動障害などを合併するケースが考えられます。
対人関係の難しさに加えて、こういった不器用さは集団遊びや集団活動の難しさにつながっていく可能性があります。
日本自閉症スペクトラム学会の論文に、自閉症スペクトラム障害児者の運動発達について調査したものがあります。
自閉症スペクトラム障害の子供を養育する保護者へのアンケート結果から、社会性の弱さについての事例をいくつか要約していきます。
不器用さの具体例
- 同年齢の子と一緒に行動するのが難しい。
- (切り替えの難しさ、不安などで)泣きっぱなしのときがある。
- 友達と遊ばない。自分からは動かない。
- 集団生活が苦手で、こだわりや偏りが強い。
- 一人遊びを好み、同年代の子がおもしろそうに遊んでいるものにも興味を示さない。
- 人と関わる遊び(キャッチボールなど)より、一人遊び(ミニカーを並べる、お絵描きなど)を好む。
- 人との関りを持つことを嫌がる。
- 人と関りを持つ際にパニックになる。
- 視線が合いにくい、合わない。
- 物を取るとき他者の手を使って取る(クレーン現象)
- 視線が合わず無表情なので、周囲から見えていない・聞こえていないと誤解される。
- ミニカーの車輪を回してひたすら眺めるなど、一人で黙々と遊ぶ。
- 人の動きを見て学ぶことが苦手。「そろそろ自分の番かな」といった予測が難しい。
いずれもあくまで例であり、上記のような所見があれば必ず発達障害というわけではもちろんありません。
同時に、発達障害であっても必ずこのような傾向があるわけではありません。
参考資料
是枝喜代治(2014)『ASD(Autistic Spectrum Disorder)児者の初期運動発達の偏りに関する研究 保護者へのアンケート調査を基に』(NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会)2024年12月21日閲覧


