発達障害の支援において適切なアセスメント(評価)は重要です。
このページでは、アセスメントにおける基本的な考えや疑問を整理していきます。
序論
発達障害児の支援において、客観的な評価に基づく現状把握は重要でしょう。
加えて、発達障害児を客観的に評価・特性を数値化することの意義は大きく2つあると考えられます。
- 支援のための合意形成
- フリーライディングの防止
以下、発達障害児の評価、とりわけアセスメントツールによる数値化について見ていきます。
解説
数値化の重要性と批判
人間の能力や特性を数値化することは、どちらかというと批判されることが多いのではないでしょうか。
もちろん、人間を単一の数値で評価し決めつけることはできません。
しかしながら、発達障害など目に見えにくいハンディキャップを持つ人を社会が支援するには、ある程度の客観性が必要になることも事実です。
そして客観的な評価は、冒頭で述べた2点について役立つと考えられます。
支援のための合意形成
客観的な評価は支援のための合意形成に役立ちます。
障害など「自分のせいではない生まれ持ったハンディキャップ」に対し、社会がある程度支援を行うことを反対する人は少ないでしょう。
一方で、「どんな人にどこまで支援するか」は議論が分かれるところでしょう。
発達障害など、目に見えにくい障害ならばなおさらです。
客観的な評価は、「この人にはどんな支援が必要か」という合意形成を作る上で役立ちます。
発達障害者の支援は支援者一人で完結するものではありません。
社会全体で支援する上で、支援のための合意形成は必要不可欠でしょう。
フリーライディングの防止
社会が誰かを支援する場合、フリーライディングが少なからず発生します。
要するに制度に「ただ乗り」する人です。
フリーライディングを防止し、必要な人に必要な支援を行うには客観的な評価による基準が必要です。
行動経済学の実験によると、自分が多少損をしてもフリーライダー(ただ乗りする人)を罰することを選ぶ人は少なくないようです。
つまり、「制度にただ乗りする人」を許せない社会の風潮は強い考えられます。
これは逆に考えると、「ただ乗りしている」と思われたくないために、本来支援が必要なのに支援を控えてしまう人が出てくることも危惧されます。
以上より、客観的な評価はフリーライディングの防止とフリーライディングを恐れた支援控えを防ぐ効果があると考えられます。
参考資料
『発達障害者支援とアセスメントに関するガイドライン』(特定非営利活動法人 アスペ・エルデの会)2025年3月15日閲覧