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自閉症は学年が進むにつれ問題が増える?
自閉症スペクトラム障害(ASD)の子供は、小学校の学年が進むにつれて問題が顕著になる可能性があります。
自閉症スペクトラム障害児の社会性について評価できるASSQ(高機能自閉症スペクトラム・スクリーニング質問紙)によると、学年が上がるにつれて社会性の困難さを示唆する得点の上昇が見られます。
解説
自閉症スペクトラム障害の評価
ASSQは、知的障害のない自閉症スペクトラム障害の子供について、客観的に評価するための質問紙です。
7~16歳、つまり小学生から中学生頃の子供を対象とし、自閉症スペクトラム障害の傾向を評価できます。
具体的には、「共感性が乏しい」「周りの人が困惑するようなことも、配慮しないで言ってしまう」などの項目に答えていきます。
ASSQの得点の傾向
- 2年生:15.92(11.13)
- 3年生:27.31(6.14)
- 4年生:28.05(6.35)
- 5年生:29.29(5.20)
- 6年生:41.18(7.90)
上記は、自閉症スペクトラム障害児を母集団とするASSQの得点の平均です。(括弧内は標準偏差です)
このように、学年が上がるにつれてASSQの得点は高い傾向にあり、つまり自閉症スペクトラム障害が示すような社会性の特異さがより顕著になっていることが読み取れます。
自閉症スペクトラム障害児の経過
保育園や幼稚園では、自閉症スペクトラム障害児(特に知的に遅れのない場合)は、社会性や異常行動をそこまで問題視されないケースが多いです。
しかしながら、就学後、小学校や中学校になると教育や人間関係で問題が目立ってくる場合があります。
その子に社会性や人間関係について特異性が見られる場合は、必要に応じて(困難さや問題が大きくなる前に)適切な支援や介入が重要と考えられます。
ASSQとは?
参考資料
井伊智子・林恵津子・廣瀬由美子・東條吉邦(2003)『高機能自閉症スペクトラム・スクリーニング質問紙(ASSQ)について』(国立特別支援教育総合研究所)2025年3月15日閲覧
酒井彩子・是枝喜代治・東條吉邦(2003)『高機能自閉症スペクトラム・スクリーニング質問紙(ASSQ)に関する検討』(国立特別支援教育総合研究所)2025年3月15日閲覧



