発達障害児の療育の頻度ってどのくらいが適切なのでしょう?
またどのくらいの頻度が一般的なのでしょう?
保育園や幼稚園、小学校と異なり療育というのは普段馴染みがないぶん実際どのくらいの頻度で行うものかはじめはわからないものです。
【医療機関の個別療育の場合】
療育とは障害を持ったお子さんへの医療的・教育的・保育的・その他のさまざまなはたらきかけを総じて言います。
その療育の中で代表的なものの一つとして、作業療法士(OT)や言語聴覚士(ST)による個別療育があります。
今日はこの個別療育について考えてみます。
補足記事:作業療法士(OT)とは?
補足記事:言語聴覚士(ST)とは?
【個別療育はリハビリ】
まず前提としてOTやSTはリハビリ業務を行う人です。
OTやSTが行う個別療育はリハビリと考えることができます。
リハビリは基準を満たせば健康保険を使えます。
つまり医師の適切な診断の下、OTやSTなどの資格を持つスタッフが行う個別療育はリハビリであり、乳幼児医療などの保険が適用されるのです。
これは資格を持っていない人や一般企業が行う療育とは大きく異なる点です。
【頻度は誰が決める?】
先述の療育はリハビリであるため頻度はリハビリスタッフの評価を下に医師が決定します。
障害が重いから頻度が多く、軽いから少ないとは一概には言えません。
その子自身に療育の必要性がどれくらいあるか。これに尽きます。
例えば、これは発達障害児に限った話ではありませんが、子供は大人との1対1の指導だけで成長できるわけではありません。
子供同士の関わりの中、つまり集団での成長も大きいです。
そのお子さんが今、成長するために個別指導と集団どちらを必要としているかというのも大切です。
当然、個別より集団の必要性が高いと判断すれば、個別療育の頻度は少なくなるでしょう。
【未就学か学童かという要因】
一般に未就学児(幼稚園、保育園の時期)やそれ以前の時期のお子さんのほうが、学童(小学生)やそれ以降のお子さんより療育頻度は多くなりがちです。
その理由は一つは早期療育。
できるだけ早い時期から療育を開始したほうが効果が高いという考えからです。
そしてもう一つの理由は生活環境。
学校が始まると勉強が忙しくなりますし時間的にも融通がきかなくなります。
また支援クラスなど各種サポートも始まる時期です。
そのため結果として療育頻度は減っていくことが多いです。
補足記事:就学時の進路
【具体的な頻度は?】
・週1回(毎週)
・月2回(隔週)
・月1回
いずれかの選択肢になるでしょう。週2回以上は比較的少ないです。
曜日は固定するのが一般的です。
「その都度空いているところに予約する」といったやり方を受けているところは少ないです。
これらは1種類の療育についての頻度です。
複数の療育が必要な方、例えば作業療法週1回、言語聴覚療法週1回であればトータル個別療育は週2回受けていることになるでしょう。
補足記事:発達障害児療育、頻度別の特色