心理学

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「誠実性」の性格とは?|ビッグファイブ(心理学)

公開日:2024年4月12日


 
 

「誠実性」とは?

 「誠実性」とは、人の性格を5つの要素で考える「ビッグファイブ理論」の要素の1つです。

 誠実性は主に自己管理に関わるパーソナリティ次元です。

 
 
 

解説

ビッグ・ファイブにおける誠実性の特徴

 ビッグファイブとは、人の性格を5つの要素で考える理論のことです。

 5つの性格因子は以下のようになっています。

  • O:開放性(Openness to Experience)
  • C:誠実性(Conscientiousness)
  • E:外向性(Extraversion)
  • A:調和性(Agreeableness)
  • N:神経質傾向(Neuroticism)

 誠実性は、ルールを守る秩序や忠実さ、目標達成のために長期的な取り組みを行える達成努力や自制心に関連します。

 誠実性のスコアが高い場合、自己管理能力が高く言動に秩序を重んじる傾向を帯びます。

 逆にスコアが低い場合、衝動的・不注意な言動が目立つ可能性があります。

 
 

誠実性のメリット・デメリット

 このように誠実性は自制心や自己管理といった分野に寄与する気質と言えます。

 誠実性のスコアが高い人は自身の目標に向かってコツコツと努力をできる気質があります。
 それは目標達成とその過程における周囲からの信頼を得やすいでしょう。
 社会人として人間関係を築いたり、仕事を行う上では大切な気質と言えます。

 このように聞くと誠実性のスコアが高いと良いことずくめのような印象を受けます。
 しかし誠実性のスコアが高ければ高いほど良いかと言えばそうとも限りません。

 高すぎる誠実性は手段が目的になってしまう融通の利かなさにつながります。

 ある種の強迫観念は高すぎる誠実性、気真面目さからもたらされる場合もあります。

 自分の決めたルールや習慣に固執しすぎることは、高すぎる誠実性のリスクと言えます。

 
 
 

ビッグ・ファイブ理論とは?

 
 
 

参考資料

ダニエル・ネトル(Daniel Nettle)(著)、竹内 和世(翻訳)『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』白揚社、2009年
 

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