ヴェーバー・フェヒナーの法則とは?
ヴェーバー・フェヒナーの法則とは、「元々どのくらいの強さの感覚を受けていたかで、気づける感覚の大きさも異なる」という人間の感覚に関する法則です。
発音の違いから「ウェーバー・フェヒナーの法則」と言われることもあります。
いずれにせよこの法則を最初に発見したドイツ人医師の名前が由来となっています。
例えば500mlのペットボトルが1本入ったバッグに、同じ物が急にもう1本入ったその重さの変化に多くの人は気づくでしょう。
一方で50kgの重い物を抱えていて、そこにペットボトルが1本乗っても重さの変化に気づかない人もいるかもしれません。
人が気づける感覚は、あくまで相対的であることがわかります。
解説
相対的である感覚
改めて書くと当たり前のように感じますが、人の感覚は相対的なものです。
「重い」や「熱い」など、人の多くの感覚は何かと比べた上でそう感じることが多いです。
例えば同じ温度の湯船であっても、真冬に手足がかじかんだ状態で入ればそうでないときよりもお湯が熱く感じるでしょう。
ヴェーバー・フェヒナーの法則の定義
ヴェーバー・フェヒナーの法則は、人が気づく感覚の差は元の量に対して一定の比率であるとする法則です。(若干例外もあります)
例えば重さの場合、その定数は約30分の1と考えられています。
このため例えば1kgの皿に少しずつ粉を入れていっても、333gになるまで多くの人は重さの変化を知覚できないと考えられます。
日常への応用
ヴェーバー・フェヒナーの法則から、人の感覚の基準は固定されたものでなく、何かと比べたものであることがわかります。
海外の調査によると、人は洗濯洗剤のキャップが大きい方がつい洗剤を多く使ってしまうそうです。
大きいキャップだと、同じ洗剤の量でも相対的に「少なく」感じてしまうのかもしれません。
このため洗剤キャップを大きくしておいたほうが、洗剤をみんなたくさん使い早く買い換えてくれると考えることもできるでしょう。