ブロック操作とは?
算数ブロックを使った算数の指導法を「ブロック操作」などと言うことがあります。
算数ブロックなどの実物を使って足し算・引き算を学習する方法は、数概念が確立途中である子供達へは有効な指導方法の1つです。
算数ブロックを使った学習方法は「さくらんぼ計算」などと同様に、数字と量の概念の結びつきを促進させる意図があります。
解説
ブロック操作の方法
ブロック操作は文字通り、算数ブロックを使って実際に数を数えたり計算を行います。
これにより数を数える行為や計算を視覚的に行うことができます。
また、計算過程で10のまとまりを作るように促すことが多いです。
例えば「8+7」であれば、先に8個あるブロックに2個のブロックを加えて10個にし、「10+5」の状態にします。
10のまとまりにすることで計算がしやすくなると同時に、「7」が「2」と「5」であるという数の分解能力を促します。
子供の算数の力、数概念の確立のためには「数の分解・合成能力」は重要です。
ブロック操作においてもそういった概念を念頭に指導を行うことが有意義です。
数の三項関係
先述のように、子供の数概念の確立には数の分解・合成能力は重要です。
これはさらに専門的に考えると、数の三項関係の確立と言えます。
数の三項関係とは、「具体物」「数詞」「数字」の3つの関係性の結びつきのことを指します。
例えば「3」と言う数字が「●●●」という量を表し、「ニ」の次の「サン」であることを表し、「3」と書くということを表す。
これら3つの概念がきちんと結びついている状態のことです。
算数が苦手な子は数の三項関係が未熟である場合が少なくなく、ブロック操作などで数の分解や合成を学ぶことは大切です。
ブロック操作とさくらんぼ計算
ブロック操作と同様に数の三項関係の確立が未熟な子への指導法として、さくらんぼ計算などがあります。
さくらんぼ計算とは?
参考資料
『小学1年生における計算学習の現状と課題 : 1年生の算数指導に関わった経験のある教員への質問紙調査と1年生への調査を通して』(植草学園短期大学)2022年6月3日検索
『数表記・数詞・具体物の三項関係に関する論考』(京都女子大学)2022年06月03日検索