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反抗期だから仕方がないのか?|思春期の子育て

公開日:2024年4月18日


 
 

反抗期だから仕方ない?

 思春期の子供に対して「反抗期だから仕方ない」と放置するのはあまり得策とは言えないでしょう。

 思春期の子供の子育てにおいて、表面的な理解のみで子供に介入しないスタンスは子供との溝を広げてしまう危険があります。

 
 
 

解説

表面的な理解は問題を解決しない

 「反抗期だから仕方がない」といった表面的な理解だけでは、隠されたその子の問題を見落としてしまう危険があります。

 「仕方がない」としてしまっては、子供の状況を理解しよう行動できませんし、それは子供を放置してしまうことにつながります。

 特に反抗の原因が子供にとって「親の対応への不満」だった場合、「反抗期だから仕方がない」と放置することは親子関係の溝を余計に広げてしまうでしょう。

 反抗という行為・状態にだけ着目し「仕方ない」と表面的に理解するのではなく、親子間で反抗の意味を考える必要があります。

 
 

子供の安全基地になる

 思春期の子供を持つ親は、親子関係を「縦の関係」から「横の関係」にシフトしていくことが重要と考えられています。

 「縦の関係」とはまさに上下関係のことです。
 「親と子」「大人と子供」「育てる側と育ててもらっている側」という上下関係です。
 思春期はこの「縦の関係」を、対等な人間関係である「横の関係」にシフトさせていきます。

 また思春期の子供にとって、親は困ったときに支えてくれる「安全基地」であることは重要です。

 確かに過干渉な対応は子供の反抗を助長するかもしれません。

 しかし子供を放置すること、表面的な理解にとどまることも問題の解決にはならないでしょう。

 子供の成長に合わせて親自身もその目線を変え、良い意味で対等に話し合い理解し合おうと努力することは大切と言えます。

 
 
 

参考資料

石川満佐育(2020)『思春期の子どもをもつ保護者への支援―理論的背景とCOVID-19感染予防の状況下における対応―』(日本学校心理学会)2024年2月3日閲覧

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