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反対語がわかるのはいつから?
「大きい」の反対は「小さい」
「長い」の反対は「短い」
「高い」の反対は「低い」
このように「大きいの反対は?」などと聞いて正しく反対の言葉を言えるのは何歳頃かでしょうか。
目安としては、反対語を理解し始めるのは3歳前後、ある程度のレパートリーを持てるようになるのは6歳頃と考えられます。
解説
反対語の芽生えの時期
子供の発達の評価・訓練方法である認知・言語促進プログラム(NCプログラム)では、「大きい・小さい」「長い・短い」といった反対語の類推課題は3~4歳頃の発達課題として設定されています。
その他の発達検査や知能検査などでも、3歳前後の課題として反対語の類推課題は比較的よく見られます。
しかしながら、「(大小2つの絵があり)こっちは大きいね。こっちは?」と絵を使い子供の理解を促す場面もしばしばあります。
つまり視覚的なヒント・促しの中で反対語を評価・指導する場面が少なくありません。
また扱う反対語自体も「大きい・小さい」「長い・短い」「男・女」など比して馴染みのある簡単と思えるものが多いです。
3歳前後は反対語の表現力が芽生えつつある時期ですが、まだレパートリーも少なく習熟はしていない状況と言えるでしょう。
反対語の理解が深まっていく時期
子供の発達を見る検査に、LCスケールというものがあります。
コミュニケーションも含めた言葉の発達全般を見ることができる言語検査の1つです。
上記によると「硬い・軟らかい」「遠い・近い」といった、大小・長短と比べるとやや難しいと考えられる反対語が6歳頃の課題に設定されています。
以上を踏まえると、ある程度日常的な比較概念(大小、長短、高低、重軽、硬軟、遠近など)の反対語を言えるのは就学前後と考えられるでしょう。
保育園・幼稚園の年長、あるいは小学校1年生頃には、「高いの反対は?」「軽いの反対は?」「太いの反対は?」といった口頭での質問に(絵を見ずに)答えることができはじめると考えられます。