純音聴力検査は何歳から?
聴力検査は何歳頃から受けることができるのでしょうか?
一般的に聴力検査と聞くと、ヘッドフォンをつけて音が鳴ったらボタンを押す聴力検査は思い浮かべる人が多いでしょう。
これは専門的には純音聴力検査と呼ばれます。
個人差はありますが、
純音聴力検査は6歳頃から実施することが現実的です。
解説
聴力検査の種類
一口に聴力検査と言っても種類は様々です。
冒頭の純音聴力検査は大人も受ける一般的な聴力検査の一つです。
一方で、聴力検査の中にはおもちゃを使って行うような子供向けの検査もあります。
さらには脳波を活用して眠っているときに行う検査もあります。こちらの検査であれば新生児でも実施することが可能です。
このため、聴力検査は種類を選べばどの年齢でも何かしら実施できます。
その一方で、聴力検査としてよく実施され、一般的にも比較的認知されているのは純音聴力検査でしょう。
子供の頃は集中力や判断力が未熟です。幼い子の場合は音が鳴ったらボタンを押すという行為が聞こえていてもできないことがあります。
聞こえているのに反応できずに結果が不十分になっては、聴力検査として信頼のある結果とは言えません。
何歳くらいなら純音聴力検査を受けることができるのでしょう?
純音聴力検査を実施できる年齢
純音聴力検査は自体は「音が鳴ったらボタンを押す」というシンプルな内容です。
このため理屈の上ではある程度こちらの言うことがわかる年齢になれば実施可能と言えます。
実際に公共機関によっては純音聴力検査を3歳くらいから適用と考えているところもあります。
しかしながら、3歳の子が(個人差はあるのでしょうが)小さい音を複数回正確に聞いてボタンを押せるかと言えばいささか疑問です。
集中力が切れたり気分のムラも否定できません。
日本小児耳鼻咽喉科学会の論文などを参考にすると、
実際に純音聴力検査を行う場合、多くの子が実施可能になる時期は6歳頃かと考えられています。
これらから、3歳や4歳で純音聴力検査ができなくても、まあそういったケースはあると考えていいと言えるでしょう。
反対に6歳や7歳になっても検査実施が困難な子は、落ち着きや判断力について苦手さがある可能性も視野に入ってくるでしょう。
補足記事
参考資料
『乳幼児聴力検査の適応年齢に関する-考察』(日本小児耳鼻咽喉科学会)2021年7月25日検索
『小児聴力検査に要する時間に対する年齢および発達の影響』(一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)2021年7月25日検索
『小児聴力検査』(宮崎県身体障害者相談センター)2021年7月25日検索
『乳幼児聴力検査』(滋賀県立小児保健医療センター)2021年7月25日検索