育児・教育コラム

【勉強時間と成績の関係】家庭学習・宿題をする子ほど学業成績は良いのか?

公開日:2024年7月9日


 
 

家庭学習をする子ほど学業成績は良いのか?

 家庭学習の時間が長い子供ほど、学校の勉強の成績は良いのでしょうか?

 統計的には、家庭学習の時間の長さと学業成績の高さは必ずしも有意ではないようです。

 
 
 

解説

勉強時間と成績の根拠

 日本子ども社会学会による論文で、子供の家庭学習の時間と学業成績の関係を調査したものがあります。

 これによると、家での勉強時間が長いほど成績が良いという単純な関係ではないようです。

 具体的には、小学生については家庭学習時間の長さと成績の高さに有意差は見られなかったようです。

 一方で、中学生については日曜日の学習時間の長さと成績の高さには有意差が見られました。

 中学生については休日に勉強を頑張れるかどうかは、成績に影響する可能性があると言えるでしょう。

 
 

家庭学習と学業成績の実際

 家で勉強した時間が長い子供ほど、学校での成績が良い、と単純には言い切れないようです。
 この要因は様々考えられるでしょう。

 子供自身の「地頭の良さ」などが影響しているかもしれませんし、短時間でも上手に勉強を教える「親の指導のうまさ」もあるかもしれません。

 いずれにせよ、単純に勉強時間が長ければ成績が良いというわけではないようです。

 しかしながら、「だから家で勉強しなくていいんだ」ということにはならないでしょう。
 全体の統計の話と個人の生活の話は時として別問題です。

 例えば小学校で掛け算を習っていて、それをまだ習得できていないとします。
 その子は当然ながら家で掛け算を練習して覚えればテストで点を取れるでしょうし、練習しなければ点は取れないでしょう。
 それは当たり前の話です。

 統計的には家庭学習時間の長さと学業成績の高さは有意であるとは言い切れませんが、個人が個人の学習状況においてすべきことはしたほうがいいでしょう。

 
 
 

参考資料

『家庭学習の手引き』(西東京市教育委員会)2024年4月21日検索

『家庭学習の手引き』(岐阜県大垣市)2024年4月21日検索

小針誠(2002)『小・中学生の学業成績と学校外学習時間に関する一考察 社会階層を媒体として』(日本子ども社会学会)2024年4月21日検索

『子どもの生活時間に関する調査研究』(一般財団法人 こども未来財団)2024年4月21日検索

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