5歳児の助数詞の理解
「助数詞」とは1個・1匹など、数の後ろに付いてその性質を表す単位のことです。
助数詞の使用は2歳頃から見られますがその頃の理解はまだ不十分であり、おおむね5歳頃から理解が深まっていきます。
数詞と助数詞を分離して考えることが、助数詞の理解のポイントであると言えます。
解説
5歳児の助数詞の使用の様子
5歳頃になると、子供は「個」「回」「つ」「人」「台」「匹」など複数の助数詞を用いるようになっていきます。
また、2歳頃は「1つ」とは言っても「2つ」とは言えないなど、数詞を変えることができずまとまりとして助数詞を用いている傾向がありました。
こういった傾向も5歳頃には変化していき、きちんと「1つ」「2つ」「3つ」と数詞と助数詞を適切に組み合わせることができはじめます。
5歳児の数助詞の理解の背景
5歳頃は「数えるときは数詞に助数詞が付くことがある」という概念に気づきく時期と言えます。
子供は2歳頃に「1回」「1つ」などすでに助数詞を用いる様子は見られます。
しかし「2回」のように数詞を変えることに難しさが見られます。
つまり助数詞を用いる初期はあくまで言葉のまとまりとして認識しており、助数詞を単独で見ることができていません。
これが5歳頃には「数詞+助数詞」という構造に気づき始めます。
言葉の理解が深まると共に、子供は他者の発話に「数詞の助数詞が付与されている」ことに気づきそこに注意が向き始めます。
そして自身の発話でも「数詞に助数詞を付与する」ことに意識が向いていきます。
これにより、子供が数える対象によって助数詞が異なることを意識できるようになっていき、助数詞を(人、台、匹など)使い分けていきます。
言葉の発達から見る助数詞
参考資料
佐藤賢輔、針生悦子(2006)『幼児における助数詞の理解 : 存在論的カテゴリーに注目して』(一般社団法人 日本発達心理学会)2024年9月28日閲覧