数え足し・数え引きとは?
数え足し・数え引きとは、数字を1つずつ数えながら足し引きをしていく計算方法です。
数え足し・数え引きのイメージとしては指を使った方法が一般的でしょう。
例えば「3+2」であれば指をまず3本立てて、そのあと「4,5」と言いながら数を足していきます。
解説
数え足し・数え引きの概念
数え足し・数え引きは数唱の力を活かした計算方法です。
「1,2,3,4……」と数を順番に言う力があれば、数え足し・数え引きによって簡単な足し算・引き算を行うことができます。
逆に、数字を正しく言うこと、順番を把握する力がなければ数え足し・数え引きはできません。
「1,2,4」のように数字をとばしたり、「1,3,2」のように順番が入れ替わる場合は当然ながら数え足し・数え引きの答えも誤ってしまいます。
意義やメリット・デメリット
数え足し・数え引きのメリットはシンプルでわかりやすい点です。
数え足し・数え引きはおおむね指や物など実物を使って行うため、算数の覚え始めである小さい子にはイメージしやすいでしょう。
一方で、数え足し・数え引きは大きい数や複雑な計算は難しいことがデメリットです。
さらに、算数および数学の抽象的な概念を学ぶには不向きであると言えます。
例えば「10+11」という問題の計算は、「10,11,12……」と数え足しを行うよりも、「10+10+1」あるいは「20+1」と一旦分解して考えたほうがスムーズです。
このように計算は別の視点で見る方が計算が楽であることが多々あります。
数え足し・数え引きではこういった概念を学ぶことが難しいです。
さくらんぼ計算との違い
数え足し・数え引きは先述のように数唱の力を活かした計算方法です。
これと異なり、数の合成・分解の概念を活かした計算方法がさくらんぼ計算です。
さくらんぼ計算とは?
参考資料
『小学1年生における計算学習の現状と課題 : 1年生の算数指導に関わった経験のある教員への質問紙調査と1年生への調査を通して』(植草学園短期大学)2022年6月3日検索