数概念の発達

基数と序数の違いは?|簡単にわかりやすく解説

公開日:2025年2月5日


 
 

基数(きすう)と序数(じょすう)の違い

 数において「基数」は量を表す性質、「序数」は順番を表す性質を指します。

〇 〇 〇 〇 〇
1 2 3 4 5

 例えば上記のようにおはじきを「1,2,3,4,5」と数えたとします。

 この場合の「5」という数字が、「5個」という全体の個数を表しているのは基数の概念です。

 そして「5番目」という順番を表しているのは序数の概念です。

 また、英語で言うなら例えば「2」という数において基数は「two」、序数は「second」にあたります。

 
 
 

解説

数概念における基数と序数

 数は量や順番など複数の概念を表し、その概念は私達の生活の中で役立っています。

 例えばたくさんある苺を1つずつ数えていき、「1,2,3,4,5,6,7,8,9,10」と言ったところで終わったとします。
 この場合、目の前の苺は全部で10個あることがわかります。

 数は正しく数えていけば、最後に言った数が全体の個数(量)を表します。
 これが基数の概念です。

 例えば、飲食店の列に並び自分が5番目、最後尾は100番目だったとします。
 このとき、5番目という自分の順番は少々待つことは必要ですが、全体としては早く並べたほうであると思えるでしょう。

 こう思えるのは、序数の概念によって順番を俯瞰して見ることができているからです。

 このように、私達は一口に数と言っても、その概念を状況によって使い分けています。

 
 

基数構造と序数構造の調整

 数概念の理解が深まることで、人は基数から序数を導き出したり序数から基数を導き出すことができるようになっていきます。

 例えば、「あなたは50段ある階段の23段目にいます。あなたは階段を何段登ったでしょう?」といった問題は、序数から基数を導き出す問題と言えます。

 これに対し、「このケーキ屋さんでは毎日20個の限定ケーキを作っています。今日はすでに30人のお客さんがお店の前に並んでいます。ケーキがが足りないため帰ってもらうのは何番目のお客さんからでしょう?」といった問題は、基数から序数を導き出す問題と言えます。

 
 
 

個別の解説

基数とは?

 
 

序数とは?

 
 

基数と序数の理解の発達段階

 
 
 

参考資料

伊藤朋子、椎名乾平(2013)『デザインと心理学の架け橋』(心理学評論刊行会)2024年10月26日閲覧

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