前の記事
【目次】 [close]
数の三項関係の発達過程
子供の数概念の発達過程は、以下のような過程が考えられます。
- 物を分類する
- 数詞の系列の獲得
- 具体物や半具体物と数詞のマッチング
- 連続量的具体物と数詞のマッチング
- 具体物(分離量・連続量)と数詞と数字のマッチング
解説
物を分類する
例えば数個ずつあるミカンとリンゴを別々の箱に入れて分けるなどです。
物を分類する力は、子供の数概念の発達の入り口と言えます。
数詞の系列の獲得
「1(イチ)」の次は「2(ニ)」であり、その次は「3(サン)」であるという順番を理解し覚える段階です。
具体物や半具体物と数詞のマッチング
目の前にある3個のリンゴを見て、「3(サン)」とわかる段階です。
具体物とはリンゴなど文字通り具体的な物です。
例えばこのリンゴを紙に便宜的に「●●●」と丸で書き表したとします。
半具体物とはこのような丸を表します。
連続量的具体物と数詞のマッチング
分離量とはリンゴなどの個数です。
これに対し連続量とは長さや時間など連続的な量のことです。
具体物(分離量・連続量)と数詞と数字のマッチング
分離量・連続量いずれも数詞と数字のマッチングができる段階です。
つまり目の前にある3個のリンゴを見て「サン」と言えて「3」という数字で表すということがわかる段階です。
小学校の算数で扱う段階になります。
参考資料
『小学1年生における計算学習の現状と課題 : 1年生の算数指導に関わった経験のある教員への質問紙調査と1年生への調査を通して』(植草学園短期大学)2022年6月3日検索
『数表記・数詞・具体物の三項関係に関する論考』(京都女子大学)2022年06月03日検索
『小学校学習指導要領解説算数編(後半)第3章 各学年の内容』(文部科学省)2022年06月11日検索
『インタラクションを通した数の概念の獲得』(人工知能学会全国大会論文集)2022年06月11日検索