序数(じょすう)とは?
序数とは、数概念のうち順番を表す性質のことを指します。
例えば飲食店の列に並び友人が前、自分が後ろに居たとします。列を先頭から数えてみると「1,2,3,4,5」となりました。
この場合、自分はこの列の5番目であり友人は4番目であることがわかります。
このように数には順番があり、それを活用することで身の回りの順番を理解することに役立ちます。
数には量を表す性質や順番を表す性質などがあります。
このうち順番を表す性質が序数です。
解説
数概念における序数
「序数」という言葉はその文脈によって多少異なる意味・使われ方をします。
例えば英語における序数数とは、「first」や「second」などを指します。
(これに対し「one」や「two」は量を表すため基数と言います)
数の概念においては、序数は物の順番を表せる性質を指します。
例えばある列に、
Aさん、Bさん、Cさん、Dさん、Eさん
というように並んでいたとします。
この場合、「Cさんは3番目」「BさんのほうがCさんより早い」「CさんよりDさんのほうが遅い」といったことがわかります。
これは数概念における序数性が理解できているためです。
序数構造の理解
数概念の発達が未熟な子供の場合、序数構造が理解できていないケースがあります。
例えば「1,2,3,4,5,6,7,8,9,10」と1から順番に数字を言うことはできても、「じゃあ、5の次は何かな?」と個別に聞くと6と答えられない場合があります。(あるいは「1,2,3……」と小声で1から数えて確認するケースがあります)
また、「6番目と9番目の子はどっちが速いかな?」といった類の質問にも苦戦する様子が見られるでしょう。
これは数詞に順番があり、それが一定であることをしっかり理解できていない状況と言えるでしょう。
このように、順番に関係した物事を理解するためには、数概念における序数性を理解することが重要であることがわかります。
基数と序数の関係
基数とは?
基数と序数の理解の発達段階
参考資料
伊藤朋子、椎名乾平(2013)『デザインと心理学の架け橋』(心理学評論刊行会)2024年10月26日閲覧