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自己経験・連想の段階とは?
「自己経験・連想」の段階とは、幼児期の会話能力の発達段階の1つです。
自己経験・連想の段階は、子供が初歩的な言葉のキャッチボールができはじめる時期です。
解説
子供の会話能力の発達と評価
幼児期の言葉の発達を見る検査、とりわけ口頭での質問に対して口頭で答える力を見る言語検査に「質問―応答関係検査」があります。
質問応答関係検査は、幼児期の会話能力を評価する検査の1つと言えます。
この検査では幼児期の会話能力を4つの段階でとらえています。
「自己経験・連想」はその段階の1つになります。
自己経験・連想の段階の特徴
自己経験・連想の段階は文字通り「自己経験」と「連想」の会話が特徴的です。
自己経験・連想の段階の子供は質問に答えるというより質問に関連した自分の知っていることや経験したことを話しがちです。
例えば「お風呂の入り方ってどうするのかな?」という方法についての質問に対し、「私、お風呂入れるよ!」「ママと入っているよ!」など自分の経験を話してしまいます。
このように自己経験・連想の段階では子供は話すことを自分の経験や連想に引き寄せすぎてしまい、一般的・客観的な表現が難しい傾向にあります。
自己経験・連想の段階の年齢
自己経験・連想の段階は2歳後半~3歳前半頃に見られます。
会話の中で自分の経験を想起したり別の話題を連想できることは、意味ネットワークが(まだ未熟ではありますが)成立し始めている段階とも言えます。
自己経験・連想の段階では徐々に非現前事象の会話も行えるようになっていきます。
またわからないことに対しては「わからない」と意思表明でき、他者との会話が続くようになっていきます。
幼児期の会話の4つの発達段階
参考資料
『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧
『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧