幼児の会話における特徴的な誤り
子供の言葉の発達において、幼児期の会話の特徴的な誤りを挙げていきます。
誰でもそうですが、いきなりなんでも上手に言葉を話せる・表現できるわけではありません。
子供は意図が異なる表現や不十分な表現を経験しながら上達していきます。
そういった過程や傾向は、ある程度似ている点があります。
子供の会話においてよくある誤り方を知っておくことで、子供の成長過程を俯瞰して見ることができるでしょう。
幼児期の会話において特徴的な誤り方を見ていきます。
解説
模倣(もほう)
「模倣(もほう)」とは言わずもがな相手の言葉をそのまま真似する行為です。
何と言ったらいいかわからない場合に、相手の言葉をとりあえず真似る様子は2歳台に比較的見られます。
3~5歳でもなくはないですが、答えることがより難しい問題に限定されていきます。
保続(ほぞく)
「保続(ほぞく)」とは、質問とは無関係な前の質問内容の発話が見られることです。
保続は2歳後半から3歳台に比較的見られる誤り方ですが、頻度としてはそこまで多いものではありません。
話題がどんどん変わっていくようなテンポの速い会話では、負荷がかかり保続が出やすくなるかもしれません。
近似的解答(きんじてきかいとう)
「近似的解答(きんじてきかいとう)」とは、意味・内容は合っていますが正確ではない解答を指します。
抽象的な言葉での解答が求められる場面では、3歳頃は近似的解答が見られる場合があります。
例えば「誕生日はいつ?」と聞いたときに(文脈としては日付を答える流れなのに)「あした」と答える場合などです。
幼児期の会話の特徴一覧
参考資料
『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧
『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧