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メタコミュニケーションの段階とは?
「メタコミュニケーション」の段階とは、幼児期の会話能力の発達段階の1つです。
メタコミュニケーションの段階は、必要に応じて話を要約できるようになり、また新しい知識を言葉だけで聞いて理解できるようになっていきます。
解説
子供の会話能力の発達と評価
幼児期の言葉の発達を見る検査、とりわけ口頭での質問に対して口頭で答える力を見る言語検査に「質問―応答関係検査」があります。
質問応答関係検査は、幼児期の会話能力を評価する検査の1つと言えます。
この検査では幼児期の会話能力を4つの段階でとらえています。
「メタコミュニケーション」はその段階の1つになります。
メタコミュニケーションの段階の特徴
「メタコミュニケーション」とは、文脈・意図・知識などを考慮してコミュニケーションを取ることです。
今話している話題に相手が退屈そうにしていたら、話題を変えるなどはメタコミュニケーションの力と言えます。
メタコミュニケーションの段階では、自分の発話内容を俯瞰することができはじめ、必要に応じて詳しく話したり要約して話したりすることができるようになっていきます。
これは「話すときは長すぎても短すぎてもダメで、状況に合わせた適切な長さで話すことが大切」という「量の公準」を習得し始めたことを表します。
メタコミュニケーションの段階の年齢
メタコミュニケーションの段階は5歳~6歳頃と考えられています。
メタコミュニケーションの段階ではわからない話題に対して単に「わからない」と言うだけでなく、「○○ってどういう意味?」など質問ができ会話が深まっていきます。
物事を比較的詳細に説明することができはじめ、定義も一般化していきます。
一方で状況に合わせて要約することもできていきます。
幼児期の会話の4つの発達段階
参考資料
『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧
『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧