「開放性」とは?
「開放性」とは、人の性格を5つの要素で考える「ビッグファイブ理論」の要素の1つです。
開放性は主に独創性に関わるパーソナリティ次元です。
解説
ビッグ・ファイブにおける開放性の特徴
ビッグファイブとは、人の性格を5つの要素で考える理論のことです。
5つの性格因子は以下のようになっています。
- O:開放性(Openness to Experience)
- C:誠実性(Conscientiousness)
- E:外向性(Extraversion)
- A:調和性(Agreeableness)
- N:神経質傾向(Neuroticism)
開放性は、アイディアや知的好奇心、創造性といったクリエイティブな知性に関連します。
開放性のスコアが高い場合、独創性や創造力に富み、エキセントリックな気質を帯びます。
逆にスコアが低い場合、実際的で因習的(昔からの習慣に従う)な傾向となります。
開放性のメリット・デメリット
先述の通り開放性はクリエイティブな活動に寄与することが期待できます。
開放性のスコアが高い人は想像力が豊かで、多面的な発想ができます。
芸術分野を生業にしている人は開放性のスコアが高い傾向にあります。
このように聞くと開放性のスコアは知性や才能に関連する良い気質な印象を受けます。
しかしながら、開放性が高ければ高いほど良いかと言えばそうとも限りません。
高すぎる開放性は精神病などのリスクがあります。
想像力が豊かであるということは、別の見方をすれば想像が飛躍しやすいということです。
精神病患者に見られる異常体験や飛躍しすぎた思考は、しばしば開放性スコアが高い人にも見られます。
このように高すぎる開放性は逆にその人の生きづらさにつながる場合もあります。
ビッグ・ファイブ理論とは?
参考資料
ダニエル・ネトル(Daniel Nettle)(著)、竹内 和世(翻訳)『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』白揚社、2009年