サイコパスな性格の特徴
「調和性」「誠実性」「神経質傾向」の3つの性格因子のスコアがきわめて低い場合、残酷なサイコパス行動が出現する可能性があります。
調和性・誠実性・神経質傾向は、人の性格を5つの因子で分けた際の内3つです。
このような5因子をビッグファイブと言います。
解説
ビッグファイブとは?
ビッグファイブとは、人の性格を5つの要素で考える理論のことです。
- N:神経質傾向(Neuroticism)
- E:外向性(Extraversion)
- O:開放性(Openness to Experience)
- C:誠実性(Conscientiousness)
- A:調和性(Agreeableness)
ビックファイブにおいて人の性格は上記のような5つの要素のバランス考えます。
このうち神経質傾向は、怒りや不安といったネガティブな感情に関連します。
誠実性は、ルールを守る秩序や忠実さ、目標達成のために長期的な取り組みを行える達成努力や自制心に関連します。
調和性は、人を信用したり利他的な行動に充実感を感じたり、他者との対立を避けるような傾向に関連します。
それぞれの因子自体に良い・悪いはなく、これらの高さ・低さのバランスが人の性格や言動に影響を及ぼすと考えられます。
反社会的行動やサイコパスな言動も1つの因子で起こるというよりは、複数の因子が関係し合うと考えられます。
「調和性」「誠実性」「神経質傾向」の3つの性格因子のスコアがきわめて低い場合、反社会的行動やサイコパスな行動のリスクが考えられます。
神経質傾向の高低
神経質傾向についてはきわめて高い場合も(強いネガティブな感情による絶望感から)反社会的行動に至る可能性もあります。
このため神経質傾向に関しては「平均レベルに保つ」ことが最も有意義かもしれません。
ビッグ・ファイブ理論とは?
参考資料
ダニエル・ネトル(Daniel Nettle)(著)、竹内 和世(翻訳)『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』白揚社、2009年