自食準備期とは?
自食準備期とは、離乳の過程において自分で食べることを覚えていく時期です。
定型発達における12か月~1歳6か月の時期に相当します。
この時期は離乳完了期にあたります。
形のある食べ物を食べる口腔機能の発達と併行して、自分で食べるという動作も獲得していきます。
解説
意義
摂食嚥下機能の発達は、以下のように進んでいきます。
経口摂取準備期
↓
嚥下機能獲得期
↓
捕食機能獲得期
↓
押しつぶし機能獲得期
↓
すりつぶし機能獲得期
↓
自食準備期
↓
手づかみ食べ機能獲得期
このように、自食準備期は、物を食べるための口腔機能の発達と併行して、自分で食べるための食事動作獲得する前段階です。
時期としては9~11か月である離乳後期と、1歳~1歳6か月である離乳完了期あたりに相当します。
機能や特徴
自食準備期は離乳完了期におおむね該当し、形のある食べ物をある程度は噛みつぶすことができるようになっていきます。
自食準備期は自分で食べる準備の期間です。
自分で物を食べるには、目と手の協調が必要です。
良い姿勢での食事を促しながら、手づかみ食べを行っていきます。
その際に、手で食物を持った時によそ見をせずに食べ物を見ているか、目と手が強調しているかを見てあげましょう。
自食準備期の成長が不十分であると、犬食いや食物の押し込み・流し込みが見られます。
これらの点に注意しながら食育を行っていきます。
また、手先を使った遊びなどで手先の器用さを刺激してあげることも有意義です。
食事場面だけでなく、遊びの場面でも手や指を動かす機会を設けるといいでしょう。
補足記事
参考資料
『授乳・離乳の支援ガイド(2019)』(厚生労働省)2020年2月25日検索
『摂食・嚥下機能の発達と減退』(一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会)2021年8月19日検索
『こどもの口腔機能の向上について』(鳥取県歯科医師会)2021年9月4日検索