早期療育は何歳から?
早期療育の「早期」に明確な定義はありませんが、一般的には3歳以前から開始した療育を早期療育と呼ぶことが多いでしょう。
保育園や幼稚園において4歳になる年は年少さんに相当し、そのため3歳以前は「未就園児」と呼ばれることがあります。
早期療育においては未就園児の時点で療育施設や発達相談のできる機関とつながりを持てているかがポイントになります。
解説
早期療育の意義
近年の発達障害の社会的に認知に伴い、早期療育の必要性が提唱されています。
従来の療育開始時期よりも早期に介入を行うことで、より効果的な支援を行うことが狙いとされています。
早期療育は子供自身のためでもありますが、同時に保護者に対するより良い支援のためでもあります。
全員ではありませんが、発達障害の子を持つ親は「育てにくさ」や「周囲に理解されない孤独」を抱えることがあります。
早期療育はこういった状況に対し早期に相談できる第三者や専門家とつながりを持てるため親の育児不安やストレスが緩和される傾向にあります。
早期療育の流れ
冒頭にて早期療育は3歳以前の開始が目安であることを述べましたが。
これをさらに掘り下げると、
1歳半健診の時点で療育の対象になる子をある程度絞り込むことが早期療育のポイントになります。
具体的には1歳半健診で発達に遅れがあると思われる子をある程度見つけ出し、その後経過を慎重に観察、2~3歳時点で療育の必要性がある子については支援につなげる、という流れです。
このため早期療育にには1歳~2歳という比較的幼い時期でも発達障害の可能性を評価できるツールが重要になっていきます。
このようなツールは「M-CHAT(修正版乳幼児期自閉症チェックリスト)」などが該当します。
M-CHATとは?
参考資料
『障害児に対する早期療育及び教育』(内閣府)2021年9月8日検索
『ライフステージに応じた自閉症スペクトラム者に対する支援のための手引き』(国立精神・神経医療研究センター)2021年9月8日検索
『就学前早期の自閉症児への療育介入は、社会予後を改善させる可能性』(国立成育医療研究センター)2021年9月8日検索
『ノーマライゼーション 障害者の福祉』(障害保険福祉研究情報システム)2021年9月8日検索
『発達について』(埼玉県立小児医療センター)2021年9月8日検索
『自閉症スペクトラム障害の早期発見のポイント』(国立精神・神経医療研究センター)2021年9月8日検索