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福笑いは何歳から?
お正月の遊びとして古くからある福笑い。
子供が福笑いをできるのは何歳頃からなのでしょう?
あるいは、福笑いが子供の成長を促す遊びとしてちょうど良い時期は何歳頃なのでしょう。
個人差はありますが、
福笑いができる・楽しめるのはおおむね3歳頃です。
福笑いと子供の発達の解説
身体部位がわかりはじめる時期
子供の発達を見る検査に、遠城寺式乳幼児分析的発達検査というものがあります。
子供の発達を簡易的ではありますが全体的に見ることができる、専門機関でもよく使われている検査です。
上記によると、「目」「耳」「口」など比較的簡単な体の部分の名称を4個程度わかるのは、1歳6カ月から1歳9カ月相当の発達であることがわかります。
さらに、2歳以降になると「髪」「歯」「へそ」などやや難しい体の部分の名前もわかりはじめることが示唆されています。
ちなみにここで言う「わかる」とは必ずしも言えなくてもかまいません。
「おくちどこ?」と大人が聞いて、子供が口を指さすようなかたちでかまいません。
身体部位の理解のレパートリー
さらに、認知・言語促進プログラム(NCプログラム)によると、こうした身体部位の理解のレパートリーは3歳頃になると10個ほどになると考えられています。
つまり、例えば「目・鼻・耳・口・頭・へそ・歯・髪の毛・へそ・眉毛」など、名前を聞いてその部分を指せるレパートリーが3~4歳頃には10個以上になってくるということです。
顔の足りないパーツがどれかわかる時期
福笑いを行う場合、体の部位を理解し、どのパーツをどこに置けばいいか理解する必要があります。
子供の発達の目標を年齢別・段階別に見ることができる評価・訓練方法の1つであるポーテージ早期教育プログラムによると、
3歳あるいは4歳頃には身体部位が不足している絵の、足りない部分を補って描くことができると考えられています。
つまり、片目だけがない絵を見て、「書き足して」とお願いすれば片目をおおよそ適切な位置に書き足してくれるということです。
福笑いはパーツを乗せるだけで書くわけではありません。しかしこうした身体部位の過不足がわかる力は福笑いには必要でしょう。
補足記事
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧