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親が子供と一緒にお風呂に入るのは何歳まで?~入浴の自立と発達~

公開日:2019年9月9日


 
 

親が子供と一緒に入浴するのは何歳まで?

親が子供と一緒に入浴するのは何歳までなのでしょう?

子供と何歳まで一緒にお風呂に入るか。
特に子供が異性の場合は考えますよね。

家庭やお子さんの状況によるので一概には言えませんが、

親が子供と一緒にお風呂に入るのは9歳くらいまでかと考えられます。

以下、これらの根拠を。

 
 
 

子供の発達と入浴の自立

「親子で一緒にお風呂に入る」ことの意義は、
「親子のコミュニケーション」という側面と、
「まだ身体を洗うことなどが不十分な子供を手伝ってあげる」という手伝いの側面がありますよね。

以前の記事である

で詳しく書きましたが、

6~7歳頃になると入浴に必要な生活動作が自立してきます。

7歳というのは小学校1~2年生に相当する時期ですね。

さらに、東京女子体育大学の論文によると、
子供の約半数が、9歳くらいまでは親と一緒にお風呂に入る習慣があるようです。

9歳というのは小学校3~4年生に相当する時期ですね。

多くの小学校の場合、5~6年生で宿泊体験や修学旅行など親を離れて外泊し、自分で入浴をしないといけない状況がでてきます。

このように考えると、

9歳頃までに一人でお風呂に入る習慣を作っておくことは悪いことではないですね。

 
 
 

親子の入浴に関する性差

「親子で一緒にお風呂に入る」と一口に言っても、
お母さんから見ての息子・娘、
お父さんから見ての娘・息子では意味がちょっと違ってきますよね。

つまり、

自分から見て子供が同性か異性かで一緒にお風呂に入ることの捉え方もずいぶんと違ってきます。

極論、銭湯という文化がある日本の場合、同性であれば何歳でも一緒に入っていいのかもしれません。

では異性の場合はどうでしょう?

国立保健医療科学院の調査および論文によると、

男の子は5.6歳、女の子は6.6歳までは半数以上が異性の親とも一緒にお風呂に入っているようです。

その後、一緒にお風呂に入っている子の割合は減っていき、

12.3歳時点で母親と一緒に入っている男の子は1.6%程度、

11.8歳時点で父親と一緒に入っている女の子は1.3%程度、になります。

 
 
 

まとめ

海外の場合、たとえ親子であっても異性との入浴は性的虐待として捉えられることも珍しくありません。

日本もグローバル化している観点、
子供の精神面の成長も配慮すると、
ある程度の時期には親子であっても異性での入浴は卒業しておくほうがよさそうです。

しかしながら、日本は親子で一緒にお風呂に入ることが多い文化圏です。

その国その国の文化を大切にすることも自然なことです。

日本の実情、そして何より家庭の実情に合った「親子でお風呂に入ることの卒業」を迎えたいものです。

親としてはちょっと寂しい気もしますけどね。

あくまで目安ですが、

親子で一緒にお風呂に入るのは6~9歳くらいまでにして、以降は子供の入浴の自立を促してもいいのかなと考えられます。

 
 
 

その他の記事

 
 
 

参考資料

『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧

『何を「児童虐待」とみなすのか?:冤罪という観点から児童虐待への認識の歴史的変遷や文化差および医学的診断の問題点について考る』(東京女子体育大学 東京女子体育短期大学 学術機関リポジトリ)2019年8月27日検索

『家族内性愛に関する研究』(国立保健医療科学院)2019年8月27日検索

『海外邦人事件簿|Vol.50 なぜ!? 思わぬことから大騒ぎ(その1)』(外務省 海外安全ホームページ)2019年8月27日検索

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