子供が「死ぬ」という概念を理解するのは何歳頃なのでしょう?
1. 生死の概念を理解するのは何歳?
「生きること」や「死ぬこと」というのはなかなか抽象的でありシビアな話題です。
例えば親戚が亡くなったときに、幼い我が子にそのことをどう説明したらいいか考えさせられる親御さんも多いのでは?
人が「死ぬ」という概念は何歳くらいから理解できるものなのでしょう?
「死」というのは改めて考えると難しい概念で、文化的な影響も大きいですが、
生死の概念の理解はおおむね6~8歳頃です。
以下、これらの根拠を詳しく。
2. 「死ぬ」ってどういうこと?
「死ぬ」というのがどういうことなのか。
改めて考えると難しいですね。
死の概念に関する研究の多くで着目されるのが、
「普遍性」「体の機能の停止」「非可逆性」の3つです。
つまり、
「死ぬ」というこは、
・誰でも起こりうること(普遍性)
・話す見るといった人間の活動が全てできなくなること(体の機能の停止)
・死んだ人は生き返らないということ(非可逆性)
であるということです。
3. 子供の「死」に対する捉え方
では、死の概念に関する「普遍性」「体の機能の停止」「非可逆性」を理解できるのは何歳くらいなのでしょう?
調布市教育相談所の仲村照子氏の論文によると、
3~5歳ではこれら死の概念は難しいようです。
3~5歳では、
「自分やママは死なないよ」
「死んでも見ることはできる」
「病院に行けば生き返れる」
など普遍性・体の機能の停止・非可逆性いずれも不十分です。
これが6~8歳頃になるといずれの概念も大人と近い認識をするようになってきます。
すなわち、
「みんな(自分も含めて)いつかは死ぬ」
「死んだら見たり感じたりすることはできなくなる」
「死んだら生き返れない」
といったことがわかるわけです。
4. まとめ
「死」というのは改めて考えると難しい概念です。
人が「死ぬ」という概念は何歳くらいから理解できるものなのでしょう?
死ぬということは、
・誰でもいつかは死ぬ
・死んだら体の活動は停止する
・死んだ人は生き返らない
という概念です。
生死の概念の理解はおおむね6~8歳頃です。
ちなみに、6~8歳以降、「生まれ変わる」という発想も増えてきます。
初めは別の「人」に生まれ変わるという考えが多かったのが、次第に「花」や「鳥」など他の生物に生まれ変わると考える子供も出てきます。
この生まれ変わり思想は日本は比較的多いです。
これは文化的な背景が影響していそうですね。
5. その他の記事
6. 参考資料
『子どもの死の概念』(J-STAGE)2018年9月15日検索