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スピアマンの二因子説とは?|知能の捉え方

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スピアマンの二因子説とは?

 スピアマンの二因子説とは、知能を「g因子」と「s因子」という2つの要素で考える説のことです。

 イギリスの心理学者であるスピアマンが提唱したことから「スピアマンの二因子説」あるいは単に「二因子説」と言われます。

 
 
 

知能因子の解説

人間の知能とは何か?

 人間の「知能」というものを正確に定義することは非常に難しいです。

 実生活においても、例えば学校の勉強ができるからといって、大人になって社会で成功するとは限りません。

 数学的思考力が高い人と人間関係の洞察力が高い人、どちらが優れているかと一概に優劣をつけることも難しいでしょう。

 人の能力は様々であり、求められる能力も時代や状況によって様々です。

 このように、人が人の知能や能力を定義し捉えることは思ったよりも難しいことです。

 
 

知能因子

 知能というものの定義は難しいですが、少なくとも、知能とはたった1つの能力だけで説明できるものではないということは推測できます。

 つまり、人にはいろいろな能力があり、それらが絡み合って実生活での能力を発揮していきます。

 計算能力も1つの知能ですし、国語力も1つの知能です。
 人間関係の洞察力も1つの知能と言えるでしょう。

 このように、知能には様々な側面があり、これらを「知能因子」と考えます。

 
 

スピアマンが考える知能因子

 では人間にはどのような知能因子があるのか。
 これらは学者によって意見が分かれ様々な説があります。
 多い場合は人には150もの知能因子があるのではという説もあります。

 そのような知能因子の説の中で、比較的有名なものがスピアマンの二因子説です。

 スピアマンは知能因子を「g因子」「s因子」という2つの因子で考えます。

 
 
 

二因子説の解説

g因子(一般知能因子)

 g因子とは「一般知能因子」と言われ、一般的な「地頭の良さ」に関わる知能です。

 例えば何が楽器をやったことがある人が、別の楽器を初めて触ったときにそれなりに覚えが速いことがあります。

 このように関連した能力を習得する際に、コツをつかむのが上手い人がいます。

 g因子はこういった能力の応用、能力の横のつながりに関わります。

 
 

s因子(特殊因子)

 s因子とは「特殊因子」とも言われ、特定の分野について力を発揮する知能因子です。

 例えばギターが上手い人で初めてバイオリンを触るとそれなりに上手い人がいます。
 これは先ほどのg因子が関わっています。

 しかしながら、そうはいってもギターが上手いこととバイオリンが上手いことは完全に相関はしないでしょう。

 ギターがまったく得意でなくても、バイオリンがとても上手な人はいます。
 これはg因子が高くなくてもその人にとってバイオリンというs因子が秀でていることを意味します。

 このように、部門ごとの能力を左右するのがs因子です。

 
 
 

参考資料

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