社会で円滑に生きていくためには知的機能や身体的能力だけでなく社会性が必要です。
暗黙のルールを知る、空気を読む、人の気持ちを察する etc…
これらはソーシャルスキルと呼ばれます。
ソーシャルスキルトレーニング(SST)はアスペルガー症候群やそのほか発達障害、あるいはコミュニケーションが苦手な人にとって有効です。
【お金の支払い】
誰かと食事に行ったとき、会計をどうするかはなかなか難しいところです。
絶対的な正解はなく、状況によって異なる。
「おごる」「おごられる」「割り勘」、どんなときにどうしたらいいのでしょう?
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【友人同士なら】
友人や会社の同僚なら特に支払いを気にする必要はないでしょう。
普通に食事をして会計時に別々で支払えばOKです。
特別なことがあればこちらが多めに出す場合もあるでしょう。
例えば向こうが遠方に住んでいて、わざわざこちらに会いに来てくれた場合。
仕事などで助けてもらったとき。
結婚や子供が生まれたなど相手におめでたいことがあったときなどです。
【相手が上司なら】
あなたが部下で相手が上司の場合。
上司がおごってくれる場合もあるかもしれません。
「おごってもらうのが当たり前」という態度はやめましょう。
基本は自分の分は自分で支払おうとする姿勢を見せましょう。
しかし何が何でも自分で払おうとするとそれも融通がきかず相手は良い印象を持ちません。
折れるところは折れるのが大切です。
相手がおごってくれるときは素直に感謝しましょう。
もし特定の上司とおごられることが続いているなら、
「たまにはごちそうさせてください」などと言って、いつか席を設けるのも良いでしょう。
【相手が部下なら】
あなたが上司で相手が部下の場合。さらに相手が年下の場合。
可能であればおごってあげたほうが良いでしょう。
もしおごるほどでもない状況なら少し多めに出すというのもありでしょう。
例えば4人で飲み食いして2万円。割り勘なら一人5000円ですね。
あなた一人が上司なら、1万円部下たちに渡して会計してもらうなどです。
あるいはお酒のボトルを一方注文して、そのぶんは自分が出すなどです。
おごるにせよ多めに出すにせよ、部下を思う姿勢が大切です。
もし部下のほうが年上の場合はおごるのはちょっと微妙です。
なかなか難しい関係性です。
とりあえず割り勘が無難でしょうが、二人の雰囲気にもよりますね。
【ただし、差はつけないように】
おごるにせよ多めに出すにせよ、人によって差をつけないようにしましょう。
「○○さんにはおごったのに△△さんにはいつもおごらない」などの噂が出ると人間関係にひびが入ります。
おごる場合はある程度公平さを意識しましょう。
【あなたが年上なら】
あなたが年上で相手が年下。
上司と部下ではないけれど先輩と後輩にあたる関係。
こういうときはおごってもいいですが場合によっては仰々しくなることがあります。
割り勘でもOKで、可能であればちょっと多めに出すくらいがいいでしょう。
ただし年上といっても何歳離れているのかにもよります。
10くらい離れていたらそこそこの歳の差なので、おごってあげても不自然ではありません。
【あなたが年下なら】
あなたが年下で相手が年上なら、基本は部下のときと同じスタンスでOKです。
関連記事:【SST】年上とは仕事の話、年下とは雑談するのが無難
【異性との食事】
異性との食事は「友人」・「友人以上恋人未満」・「恋人」といった関係性が影響します。
また、あなたが「男性」か「女性」かでも変わります。
【異性の友人】
異性といえどその関係が友人であるなら割り勘が多いでしょう。
「おごる」「おごられた」という関係はそんなに発生しません。
基本は先述した【友人同士なら】の対応と同じで大丈夫です。
異性間の場合「おごる」「おごられる」でのトラブルに気をつけましょう。
「おごる」「おごられる」が頻繁に続くと、恋愛感情があると勘違いされる場合があります。
【友人以上恋人未満の女性と】
あなたが男性で、友達以上恋人未満の女性と二人で食事に行く場合です。
まずは同い年の場合。
割り勘か多めに出すことが多いと思います。
たまにはおごるのもありです。
毎回おごるのはNGです。
相手はあなたのことを「おごってくれる人」としか思いません。
恋人ではないので基本は対等。でも多めに出したりなど紳士的な対応もしてくれるぐらいの塩梅がいいでしょう。
相手が年下の場合も同様です。
相手が年上なら、多めに出すことが嫌みにならないように気をつけましょう。
ただしたまには多めに出したりおごるのもOKです。
女性にとっては相手が年下だろうと、男性が引っ張ってくれるのが嬉しいこともあります。
補足記事:女性と会話するときに気をつけること
【友人以上恋人未満の男性と】
あなたが女性で、友達以上恋人未満の男性と二人で食事に行く場合です。
同い年か、あなたが年下の場合。
あなたがおごることは少ないでしょう。
割り勘で支払おうとして、相手がおごってくれるときはきちんと感謝の気持ちを伝える。
避けるべきなのは、
「男性は女性におごって当たり前」という横柄な態度をとらないこと。
「ここは絶対に私も支払います」とこだわりすぎないことです。
あなたが年上の場合はこれらにプラスであなたがおごることもあるでしょう。
いずれにせよ、女性のほうが男性よりおごる機会は多い関係性は少数派です。
人にもよりますが、女性の方がおごることが多い場合は二人の関係性が現状どのようになっているか把握しなおす必要があるかもしれません。
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