つわりは病気でないとわかっていはいますが、実際は経験するとしんどいものですね。
安易に薬で抑えるのもなんだか気が引ける一方で、このきつさをなんとかできないだろうかと思うこともあるでしょう。
今日はつわりについて考えます。
1. つわりはみんな経験する?
2. なぜつわりが起こるのか?
3. つわりを起こす食べ物
4. つわりを起こす食べ物とそうでない食べ物があるのはなぜ?
5. スパイスとつわりの関係は?
6. まとめ
7. その他の記事
8. 参考文献
つわりはみんな経験する?
一説によると、妊娠した女性の5人中4人はつわりを経験したことがあるそうです。
妊娠するとおおよそ8割の女性がつわりにより嘔吐したり特定の食べ物を受け付けなくなるということです。
つわりは確かに辛いものですね。
しかしながら、妊娠14週までにつわりを経験した妊婦は流産の危険性が低く、生まれてくる赤ちゃんも健康で大きい傾向があるそうです。
つわりは妊娠の過程に起こる自然な現象であり、必要なことなわけですね。
なぜつわりが起こるのか?
妊娠においてなぜつわりが起こるのでしょう?
つわりの原因には諸説あり、その中の1つにお腹の中の赤ちゃんを守るという説があります。
つわりにより食の好みを変えたり嘔吐させることで赤ちゃんにとって望ましい栄養状況にするという説です。
つわりを起こす食べ物
体が大きい大人が食べても大したことなくても、子供が食べると負担が大きい食べ物があります。
お腹の中の赤ちゃんならなおさらでしょう。
つわりを起こすことで、胎児に悪影響がない食生活を促しているのですね。
ということは、食べる物を選別することでつわりの軽減も図れるかもしれません。
リヴァプール大学のクレイグ・ロバーツ氏らは、つわりの頻度と食生活について調査しました。
その結果、肉・動物性脂肪・牛乳・卵・魚介類などがつわりの頻度と強い相関を示しました。
また、当然ながらコーヒーやアルコールなどもつわりの頻度と相関関係がありました。
上記のような食べ物を食べるとつわりが多くなるということです。
つわりを起こす食べ物とそうでない食べ物があるのはなぜ?
肉や魚介類、動物性脂肪がなぜつわりを引き起こすのでしょう?
その理由は細菌感染のリスクを減らすためと考えられています。
穀物や野菜と比べて、肉類は細菌感染のリスクがあります。
そのため本能的につわりによって嘔吐や食の好みを変えて対応しているのです。
スパイスとつわりの関係は?
妊娠中はカレーや辛い物なども避けた方がよさそうなイメージが一般にはありますね。
実際のところはどうなのでしょう?
スパイスの摂取でつわりが重くなるというデータはありません。
むしろ適度なスパイスの摂取はつわりを軽くするという説もあります。
これはスパイスの刺激が体内の殺菌につながっているからです。
インドなど暑い地域ではカレーなどスパイスの効いた食べ物をよく食べますね。
これは食中毒を防ぐための食文化なのです。
まとめ
つわりは約8割の妊婦さんが経験する自然なプロセスです。
つわりは本能的に胎児の栄養状況を好ましくするための現象です。
そのためどうしてもきついときは食生活を見直すとつわりが軽減されるかもしれません。
具体的には肉・動物性脂肪・牛乳・卵・魚介類などの摂取を控えます。
嗜好品であるコーヒーやアルコールも控えましょう。
穀物中心の食生活が負担を減らします。
カレーなどスパイス系の食事を適度にとることで自然と体が殺菌され、つわりを軽減したり免疫システムが調節されます。
その他の記事
参考文献
ロビン・ダンバー『友達の数は何人?―ダンバー数とつながりの進化心理学』インターシフト、2011年