話し方を矯正しない
吃音のある子に「ゆっくり話なさい」といった話し方のアドバイスをすることは好ましくありません。
ゆっくり話すことでその瞬間、つまり短期的には吃音がなくなったように見えます。
しかしそれは吃音が根本的に「治った」わけではありません。
吃音の症状が出ていても、そこで会話を遮って話し方のアドバイスをするのではなく、その子がありのままの姿で話す言葉を最後まで温かく聞いてあげることが大切です。
解説
吃音のある子へのよくある親の接し方
吃音のある子供に対して親の約88%は「落ち着きなさい」「ゆっくり話しなさい」といった指導をしてしまうそうです。
つまり多くの親は吃音のある子に対して言動を変えさせようとしています。
これは裏を返せばその子の話し方の否定でもあります。
もちろん親に悪気はないでしょうが、こういった親からのアドバイスが「どもって話してはいけない」という子供のプレッシャーになる場合があります。
ありのままで話す
吃音の症状を進行させないために大切なことは、気負わずありのまま話せることです。
「どもってはいけない」と自分を追い込んでしまうと、余計にそれがプレッシャーになって吃音が悪化してしまう場合があります。
またどもりたくないゆえに、特定の言葉を避けて不自然な言い回しになる「回避」という症状が出ることもあります。
長期的には吃音を気にせず話せるスタンスが重要で、そのためにはその子をありのまま受け入れる温かな環境が大切です。
親はどうしたらいいのか
子供に吃音の症状がある場合、話し方のアドバイスを安易にするのではなく、最後までその子の話したいことを温かく聞いてあげることが大切です。
また、ゆっくり話すことは吃音の根本治療にはなりませんが、確かにその場の吃音は減ることは減ります。
どうしても子供にゆっくり話してほしいなら、「ゆっくり話なさい」と子供に強制させるのではなく、親自体がゆっくり話し、ゆっくり穏やかに話せる家庭環境を作ることのほうが前向きかもしれません。
補足記事
参考資料
『吃音』(ICD-10)2018年7月15日検索
『吃音症の遺伝学』(日本小児耳鼻咽喉科学会)2021年11月20日検索



