吃音のある子への支援方法
その子のペースで親とゆっくり話せる時間があることは、子供の情緒にとって大切なことです。
特に吃音などにより上手く話すことができない場合、日々の多忙な中では話すことが億劫になってしまうことがあります。
1日10分だけでもいいので、親は子供のペースで話を聞くことを心がけると、その小さな取り組みが大きな変化へとつながるかもしれません。
解説
意外と親は子供の話を聞く時間がない
共働きも少なくない昨今、親が子供の話をゆっくりと聞くというのは意外と難しいものです。
兄弟がいればなおさらでしょう。
吃音の有無に限らず、子供は親に言いたいことを素早く端的に言えるわけではありません。
子供が親にいろんなことを話すには、それなりの時間と話題の脱線と肯定的な雰囲気が必要です。
大人であっても、重要なことや本心は、日々の雑談の中で温まった人間関係の上で初めて話せるものです。
子供の話を子供のペースでゆっくりとただ聞いてあげるという行為は、簡単そうに見えて実は意外と難しい生活習慣です。
吃音支援において大事な家庭環境
吃音の支援において比較的効果的であると考えられているものに「リッカムプログラム」というものがあります。
リッカムプログラムでは「家庭中心の支援」を推奨している点が特徴の1つです。
これを踏まえると、子供が安心して話せる時間を家庭で作ることは重要でしょう。
1日10分でもいいので、吃音のある子が話題の主役になれる時間、自分のペースで話せる時間、親が肯定的に自分の話を最後まで聞いてくれる時間を設けることが大切です。
もちろんこれは母親だけ・父親だけで行うものでなく、家族が協力し合って行うことも大切です。
円満な夫婦・家族関係は子供の情緒にも良い影響を与えるでしょう。
リッカムプログラムとは?
参考資料
『吃音』(ICD-10)2018年7月15日検索
『吃音症の遺伝学』(日本小児耳鼻咽喉科学会)2021年11月20日検索