吃音のある人との接し方

「吃音」と「いじめ」の先生(教師)の対応の仕方

公開日:2022年3月3日


 
 

吃音のある子が学校でいじめられないための先生の配慮

 吃音のある子が学校で吃音を理由にいじめられないようにするために、先生が配慮できることとしては

  • 吃音をからかわないことを明確に伝える
  • 先生が吃音の性質を理解して接する

などが考えられます。

 言葉にすると当たり前のようですが、以下、これらを詳しく見ていきます。

 
 
 

解説

吃音をからかわないことを明確に伝える

 吃音に限らずいじめ全般に言えることですが、先生が「いじめ」と「からかい」の違いを明確に子供達に教えることは、いじめを減らす効果があると考えられています。

 この考えを応用すると、吃音に対する「からかい」と「純粋な疑問」を区別することも大切でしょう。

 また、これも吃音に限らずですが子供達の間でいじめが起こってないかと匿名のアンケートなどをとる機会も有意義でしょう。

 文部科学省の調査によると、学校で見つかったいじめの内、先生が見つけたものはわずか20%なのだそうです。
 見つかったいじめはおそらく氷山の一角でしかないのでしょうが、その氷山の一角のさらに2割しか先生の目には届いていないということです。

 また、学校で見つかったいじめの内、他の生徒が報告してくれたいじめはわずか5%です。
 いじめを見て見ぬふりすることは好ましくありませんが、実際は子供達にとってハードルが高いことがわかります。

 一方で、学校で見つかったいじめの内、アンケートなどで発覚したものは30%ほどあり、小学校のいじめ発見の方法としては比較的高い割合となっています。

 
 

先生が吃音の性質を理解して接する

 こちらも当たり前ですが、先生が吃音の性質を理解して接することは大切です。

 例えば吃音のある子が言葉に詰まるゆえに黙っているときに「お前は内気だなぁ」など間違った言葉かけをかけてしまうと、周囲の生徒もそういう言い方をしていいのだと誤解してしまいます。

 大なり小なり、子供は先生の言うこと・することは言っていい・やっていいことと思いがちです。
 先生自身が正しい接し方を行うことが生徒の見本となります。

 
 
 

補足記事

 
 
 

参考資料

『平成 22 年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」について』(文部科学省)2021年12月25日検索

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