暗黙のルールとは
「規則や文章ではっきり決まっていはいないけれど、集団がスムーズに活動するためにみんながなんとなくやっていること」です。
なんで暗黙のルールが存在するのでしょう?
物事の良し悪しというのは同じことでも状況によって変わったりするものです。
例えば「学校や会社に遅刻してはいけません」というルールがあるとします。
けれど「自分が体調不良で今にも倒れそうな状況」だったら、学校や会社に行くより病院に行った方がいいわけです。
このように、物事の良し悪しは状況によって千差万別になるわけです。
これらをすべて規則にしてルールにして文章にするには限界があります。
規則や文章にできない細かいところを、暗黙のルールは補完しているのです。
暗黙のルールが破られると、その人は「空気を読めない」と周りから思われがちです。
暗黙のルールを破ることは周囲の反感をかってしまいがち。
なぜでしょう?
暗黙のルールは集団を円滑に成り立たせるための配慮でもあるからです。
暗黙のルールをむやみに破ると、不要なトラブルが起こったりするわけです。
このように、暗黙のルールを破ることはしばしば非合理的な行動を生むわけです。
暗黙のルールを破ることで反感をかう理由は他にもあります。
人は自分と違う存在を認めにくいものです。
自分が守っている暗黙のルールを相手が破ることで起こる「自分は守っているのに」という感情の反発がそれです。
暗黙のルールを守ることで、集団の活動が円滑になります。
場に溶け込むことで、その集団が普段やっていることやこれまでの流れなどをスムーズに覚えることができます。
暗黙のルールは時として、根拠のない惰性であることがあります。
「今までやってきたからそうしている。理由は特にない」といった事柄です。
こういう形式だけの暗黙のルールは特に若い人には面倒くさいものです。
暗黙のルールをやみくもにただ守るだけは、思考停止に陥いる場合があります。
暗黙のルールが存在するのは状況によって物事の良し悪しが変わるからです。
しかしその暗黙のルール自体を守るべきか否かすらも、状況によって異なります。
ですので大切なのは、
・その場の暗黙のルールを読みとる力
・読みとった暗黙のルールを今守るべきか否か判断する力
と言えます。
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【暗黙のルール辞典】世の中には、こんな「暗黙のルール」があるんだよ。