発達障害児のグレーゾーンの支援
発達障害のグレーゾーンの子供の支援は何をすべきか?
発達障害のグレーゾーンのお子さんに対する支援の在り方というのはなかなか難しいものです。
専門家がどの程度介入するかの目安としては、お子さん自身や周囲の「困り感」の程度によります。
「困り感」とは文字通り「どのくらいその人が困っていると感じているか」ということです。
例えば「昼休みに友達とうまく遊べない」ことは、あるお子さんにとっては困ったことや悩みと感じるかもしれません。
一方で、一人で本を読むのが好きなお子さんにとっては、さして困ったことではないかもしれません。
その子や親御さんがどんなことで困っているのか。その背景には何があるのか。
これらを考え、
必要であれば個別療育や通級指導を検討します。
以下、もう少し詳しく。
「発達障害のグレーゾーン」とは?
「発達障害のグレーゾーン」とは、「発達障害の診断がつくかどうか微妙なところ」くらいの症状のことです。
特に自閉症など対人関係をはじめてとした目に見えない症状は、定義が難しいです。
どこまでが個性で、どこからが障害なのか。
これは簡単に他人が決めるには難しいものです。
とはいうものの、実情としては
「発達障害のグレーゾーン」とは支援がなくても日常生活をそれなりに送れていて、でもふとした時に「おや?」と思われるようなお子さんを指す場合が多いです。
もう少し具体的には、
特別支援クラスや通級指導を受けておらず、普通クラスで日常生活がある程度送れている。
知能検査などでにおいても顕著な遅れは見られない。
しかし勉強や人間関係に周囲と比べると特異な遅れや苦手さが時折見られる。
といった感じです。
グレーゾーンな発達障害児の支援
グレーゾーンな発達障害児の支援としては、まずは本人や家族の困り感を明確にすることです。
特に困っていないのに、周囲が支援しようとするのは大きなお世話。
そして、逆に本人や家族が困っていたなら、「本人の努力が足りない」とか「育て方が悪い」といった極論に走らず、専門家のアドバイスを参考に解決策を考えます。
ここで言う専門家とは、発達障害を専門とする「医師」や「リハビリスタッフ」や「ソーシャルワーカー」などです。
あまり知られていないですが、
発達障害のお子さんの医療的支援は「リハビリ」のジャンルになります。
具体的には、リハビリ職種の「作業療法士」や「言語聴覚士」が該当します。
そして、必要があれば通級指導や個別療育などを活用します。
まとめ
発達障害と言うのはお子さんによっては目に見えない障害であり、周囲の理解が得にくいものです。
グレーゾーンならなおのこと。
もしも困っていることがあったなら、悩まないで相談することが大切です。
いろんな専門家やいろんな人に相談することが大切です。
複数の医師に意見を求めることを「セカンドオピニオン」と言ったりします。
発達障害児のグレーゾーンのお子さんの相談にも通じる部分があると思います。
その子のことを相談できる、信頼できる場所を探すことが長期的には大切に支援の1つになるでしょう。