発達障害の支援において適切なアセスメント(評価)は重要です。
このページでは、アセスメントにおける基本的な考えや疑問を整理していきます。
施設独自のアセスメントツールは使っていいか?
発達障害児の支援において現場でよくあることの1つに、評価(アセスメント)を施設が独自に作成したフォーマットで行うケースがあります。
独自ツールは現場に即して作られているゆえに使いやすいのがその動機です。
しかしながら、アセスメントは現場やその子に合った「一般的な検査」を探すという、一歩踏み込んだアプローチが必要と考えられます。
解説
独自ツールのデメリット
発達障害児の多様性に対応するために、現場独自の評価ツールを使って評価することは珍しくないと思います。
発達障害児の状況は十人十色で、なかなか一般的な検査で評価をするのは難しいものです。
現場に合わない評価は机上の空論、「評価のための評価」のようになってしまいがちです。
もちろんそのようなアセスメントは避けるべきでしょう。
一方で、独自ツールは客観性が不十分な場合もあります。
「客観的な情報を共有し支援のための合意形成を図る」というアセスメント本来の目的を考えると、一般的な検査や標準化された検査を用いる方が望ましいでしょう。
では、「現場の使いやすさ」と「一般的な検査を使うこと」はどのように両立したらいいのでしょうか。
「現場の使いやすさ」と「一般的な検査を使うこと」を両立するには、以下の2点に気をつけることが有意義でしょう。
1つ目は、評価ツールのレパートリーを持つことです。
世の中にはたくさんの研究者・専門家が生み出したたくさんの検査・質問紙・評価ツールがあります。
これらをできるだけ知ること、つまり評価のための引き出しを支援者が多く持つことは、その子に合わせた評価を行うスキルとなります。
「一般的な検査は現場に合わない」と一蹴するのではなく、「この現場に使える検査はあるだろうか」と探求する姿勢が重要でしょう。
あるいは、独自ツールに類似した一般的な検査を探すという方法もいいかもしれません。
2つ目は、一般的な検査を主にし、独自ツールで補足評価を行う方法です。
現場によっては、どうしても独自ツールのほうが評価に適している場合もあるかもしれません。
そのような場合は一般的な検査と独自ツールを立ち位置を明確にし、併用することでより厚みのある評価となるでしょう。
参考資料
『発達障害者支援とアセスメントに関するガイドライン』(特定非営利活動法人 アスペ・エルデの会)2025年3月15日閲覧